雑文

カンボジアで遭遇した虐殺。ポルポトの残虐な殺人。


売れない芸人がアンコールワットを掃除して歩いていく光景をテレビカメラが撮影している。それを見つめる腹をすかせた誰か。


芸人はボロ衣を道端に捨てて、木陰の中に入る。そしてテレビクルーが差し出してくれた水を飲む。枝の先に何か青い鳥がとまってさえずっている。その光景を浮浪者が見ている。すぐそばには小屋があって、開いた窓から子どもたちが粥をすすっている様子をのぞくことができる。みんな痩せている。僕だって痩せている。足りないは果たしてなんだろう?その足りないものは探せばあるものなのだろうか?と芸人は考えた。

浮浪者がそばのあった泥まみれの割れ茶碗を持って窓のそばまで行く。やはり痩せた女が鍋にこびりついた粥をかき集めて浮浪者の茶碗によそってやる。何らかの会話が交わされた後、窓が閉められる。浮浪者は指で粥をすくって、大してうまくもなさそうにちびちびと食べていく。

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ポルポトの虐殺。タイの少年娼。バブル時代に欲見られた、買春を目的とした日本人の団体…


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