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ペロリ、やらかす

20230314

火曜日



午後

 天気娘(ウェザーガール)が新規の製品をプレスで抜いている所だった。
その製品で問題が発生していた。

その製品は定尺の材料に何個か面付けがされていて、印刷後、裏面に両面テープを貼る。
テープを貼ってはいけない部分もあるので、縦一列ずつ手で貼っている。
それからプレスで型抜きするのだが、両面テープが一列飛ばしで貼られていた。

おかしい。絶対何かあった。
わたしは印刷データを作る人なのでドキドキしていた。もちろんこの製品も私が手掛けている。

面付けを失敗したのか……!?
わたしが?営業の指示が?

天気娘に事情を聞くと、営業のペロリのせいだった。
ならいい。

 注文数が多い場合、両面テープを1面ずつちまちま貼ってられないので、
両面テープの型を2面とか、5面とかで作り、1回貼れば一気に5面分出来上がるようにしている。

それをペロリが、印刷の面付けと両面テープの型をイコールで作らなかったから1列飛ばしで貼らざるを得なくなっていた。
どういうことが分からないだろうが、そういうこと。面付けるピッチの間隔の問題。
一気に貼るから間隔狭くて大丈夫だなーってところに、間隔以上の大きさの両面テープを貼ることになったって感じ。


 そういえば、この製品の印刷データを作る時に、わたしはペロリから類似を渡され、同じように作ってと指示を受けていた。

順走型という普段はやらないやり方で抜くから、ガイドピン(ガイドポスト)の位置をペロリに入念に確認したりしていた。
そしてわたしは類似と同じように面付けた。

ペロリも類似と同じように型屋に注文すれば良かったものの、
どういう訳か、ペロリは両面テープの型も製品型も"今回は"1面で型屋に注文していた。
全てが狂った。


外形型も1面で注文したので、1回で1面しか抜けなくて天気娘も怒っている。

奇跡的に、今回は順走型という型を使うので、1面ずつガイドピンを配置していたから、目視で位置を決めて抜くというお粗末なことにはならなかった。
それだけが救い。



 おそらくペロリは、印刷と型の関係が頭の中でイコールになっていない。
作業も分かっていない。

裏面に両面テープが貼られていない面は使えないので廃棄。
1シート100面だとすると、半分廃棄で1シート50面しか取れないことになる。

100シート×100面=10,000
これが、半分廃棄の5,000になる。



 そういえばつい先日、ペロリがこんな事を言っていたのを思い出した。

うちで印字したバーコードの印刷が切れていて、読み取れないよとお客さんから連絡があった。
わたしは関係ないが話しかけられたので聞いていた。

それの営業であるペロリが「特別な機械で読み取れないんですか?」と発言。

特別な機械で読めたら何なんだ。
下手ならフォロー入れるな。墓穴を掘る。
そう思った。

都合良く考えるというか、足が地についていないようなフワフワした発言が多々ある。
その結果が今回のこれだろうと、そういうちょっとした発言が今、わたしの中では繋がった。

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