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『小さくて強い店』について考えてみた 9.

※こちらの内容は、ウェブサイト(現在は閉鎖)にて2016年~2019年に掲載したものを再投稿しています。内容等、現在とは異なる部分があります。ご了承ください。

どんなお仕事であれ決して楽なものはないけれど、飲食業は一般的にキツい仕事と認識されている業種の一つだと思う。
立ち仕事だし労働時間も長く、パン屋さんは朝も早いとか何かと重そうだとか。
1人、2人でお店をやりたいと話される方に、ぼくはよく「50歳、60歳になった自分が働いている姿を想像してみて。バリバリ働いている姿が想像できる?」といった話をする。
1人、2人でお店をやるというのは、そういうことだと思っているから。

例えばそれがコーヒーショップや喫茶店だとしたら・・・体力的には大丈夫そうな気がする。
バーなら・・・生活が昼夜逆転したりといった大変さはあるだろうけれど、体力的にはこれも大丈夫そうな気がする。
料理屋さんなら・・・結構大変そうだけれど単価もパン屋さんのように低くなく、実際に1人、2人でされている方が何人もおられるので大丈夫そうな気がする。
お菓子屋さんなら・・・これは、正直わからない。
パン屋さんなら・・・数も作らないといけないし、どう考えてもかなりキツいとしか思えない。

この中で恐らく一番労働集約型なのがパン屋さんということが、やはりぼくにそう思わせる。だからパン屋さんを選んだぼくは雇用をする。
そして、その雇用したスタッフだって歳を重ねれば体力的にキツくなるのだから労働環境を整備しようと考える。
ぼくが機械をどんどん導入したり週休三日制という極端と思われることまで本気でやろうとしているのも、パン屋さんが他の業態より体力的にキツいと思っているからだし、歳を重ねたスタッフであっても長く続けてもらえることのできる環境にしたいと考えるためでもある。

スタッフを雇っても雇わなくても共通する大切なことは、お店を維持継続させることで、雇用しない選択をした人は、それでいてお店を長く継続できる方法を考える必要がある。

仮にぼくが雇用しない選択をした場合、どうするかを考えると3つ思い浮かぶことがあるので、そのお話を次回。

つづく



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