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やってみなはれ、やらなわからしまへんで 3.

※ こちらの内容は、ウェブサイト(現在は閉鎖)にて2016年~2019年に掲載したものを再投稿しています。内容等、現在とは異なる部分があります。ご了承ください。

少し身の丈に合わないことをやろうと思えば、お店を増やすとか大きくするといったわかりやすいことでなくても、やれることはいくらでもある。
そもそもお店や会社をポンポン増やすなんてことは現実的じゃないし、1店舗であっても伸びているお店や結果を出し続けられているお店は、外から見えないだけできっと背伸びをされている。

お客さんから見たときに変わっていないように感じるのは、実は中の人たちの努力によってマイナーチェンジを繰り返されているからこそだろうし、老舗と呼ばれるお店や企業の商品などはまさにそうなんだと思う。
またこういったことは商品などに限った話でもなく、労働環境改善などにも当てはまる。だからぼくも昔から少し身の丈に合わないことを実験したり挑戦してきた。
とても地味なことだったり、やってみたものの失敗に終わった試みもたくさんあるけれど。

15年ほど前、まだ店が1軒だけで経営もままならず本当に潰すかもしれないというころ、ぼくは週休2日制を導入しようとした。
いや、正確には1ヶ月間は実行したけれど失敗に終わった。
一般的なお仕事をされている方からすれば週休2日制なんて当たり前のことに思われるだろうけれど、大きな会社が運営されているパン屋さんや飲食店でもない限り、当時の街場にある個人経営のパン屋さんや飲食店は、長時間労働も週休1日もそういうもの、として認識されていた。
お給料もそう。修業だから、飲食業界の相場がそうだからといった基準で決められていたと思う。

でも本当にそうなのか?と思ったぼくは、当時としては到底身の丈に合わない週休2日制をとりあえず実行してみることにした。
売上を考えると定休日を週2日にするのは無理だと思い、スタッフを増やし店を無休にしてシフト制にすることで、みんなが週休2日を取れるよう試みた。
結果1ヶ月間は機能したけれど、たった1人の新人スタッフが辞めたことでシフトが崩壊し、呆気なく失敗に終わった。
この後、ぼくは週末3日間のみの営業という次の一手を打つことになるけれど、この週休2日制導入の失敗もやってみたことで、ぼくはいろんなことを学ぶことができた。

つづく


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