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ひとり親家庭の気まぐれ食事情

娘は私がキッチンに行くことを嫌がる。
同じ部屋にいてほしい、という。
最近はキッチンに立つのを最小限にするべく、出来合いのものを買い揃えている。
時々「今日は料理をしない!」と宣言する。
すると「イエーイ!」と喜ぶ。
なるほど。それでいいのだな?
週末はほとんど洗い物もしない。荒れ果てるシンク。汚キッチン。
それでもいい。
時間は有限だし、文句を言う人はいない。

今朝もお弁当を作らなければいけないのに、なかなかキッチンに行かさせてくれない。それでは。
狭いキッチンにマットを敷き、トレーを置いて、
「キッチン内ピクニックの始まりです。」
娘はあぐらをかいたり、寝転んだりしながら朝食のトーストを食べる。
お行儀なんてものは存在しない。
「キッチンでご飯を食べるなんてワクワクするよ〜」
ごきげんだ。

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その横で私はお弁当を作る。
お弁当で家庭の温もりを・・・なんていうけれど、お弁当がなければ、もう少しゆっくり朝ごはんを一緒に食べることができるんですが、どうですか、幼稚園さん。

二人でご飯を食べるときはテレビはつけたまま。
横を向いてテレビに見入っている娘を見ると、「消すよ」と声をかけてしまうけれど、実際、ひとり親の二人家族の向き合って食べる食事は逃げ場がなさすぎると思う。
母と向き合うしかない食卓は、いずれ苦痛になるのではないかしら。
同じものを見ているぐらいの距離感がちょうどいいこともある。

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