北海道に来た本当の理由

昨日は北海道に来た本当の目的を果たしに行きました。この旅行の本当の目的・・・それは神居古潭へ行くことです。
私たちの世代では、とある事情によりアイヌ語を理解する人、話すことができる人が多いと思います。
神居古潭(カムイコタン)という地名は
カムイ→神様
コタン→村
となり、一般的には「神様の村」もしくは「神様が住む村」と表現することができます。
先日、家でボーッとしながらパソコンをしていると、
「カムイコタンで・・・」
とテレビから聞こえてきました。
なので私は
「あー、カムイコタンかぁ。アイヌ語なんて久しぶりに聞いたわぁ。」
なんて思いながらテレビの方に目をやると、とんでもない事件が起こっていました!!!神居古潭の吊り橋から女性が転落させられたとのこと。
嘘やろ・・・。
転落した女性(以降:Aさん)は車で拉致されて地元から遠く離れた神居古潭の地まで連れて来られました。そうして自分を拉致した人(以降:内田被告)から吊り橋から飛び降りるように強要されたようです。
車で連れ去られたAさんは、その途中でコンビニへ駆け込み店員さんに助けを求めましたが、内田被告が
「Aさんはおかしくなっているので取り合わなくていい。」
とコンビニの店員さんに伝えていたのは皆さんも周知のことだと思います。
もしかしたらコンビニの店員さんは、その時の状況からまずいことが起こっているのを把握していたのかもしれません。しかし、ここで対応したら自分もこの状況に巻き込まれてしまうことだってある。それが嫌でスルーしてしまった可能性も考えるられなくはないです。
Aさんにとっては、コンビニに駆け込むことができたのがラストチャンスでした。
このコンビニの店員さんが、ちゃんとAさんに向き合っていればこの事件は防ぐことができたかも・・・。私はそう思わずにはいられません。
それと同時に私は昔のことを思い出していました。



私は小学校低学年の頃、酷いイジメに遭っていました。理由は私の容姿に関わること。容姿に関しては努力で改善できる要素がほぼありません。なので私は自分自身が不細工なのは潔く受け入れていました。但し、それをネタに精神的もしくは身体的にダメージを与えてこられるのは本当に辛かったです。しかもそれがほぼ毎日ですからね・・・。
.
.
.
他の校区はどうか分かりませんが、私の住んでいた地域は"旗持ち"と言われる児童の親御さんが地域の子どもたちの朝の登校時の見守りをするというものが月に1〜2回ほどありました。
.
.
.
ある日、私が登校していたら近所に住む一学年上の男の子が私を待ち伏せしていました。待ち伏せしていた理由は言わずもがな私をいじめるため。登校中もずっといじめられていましたが、その日は私にとっては奇跡に近いことが起きました。
私が身体的に暴力を受けている様子を"旗持ち"をしている保護者(◯◯くんのお母さん)が見ていたのです!!!
私はその時
「助かった!今、確かに◯◯くんのお母さんがこの現場を見ていた!◯◯くんのお母さんが『イジメはいかんやろ!』と言いながら助けてくれるはずだ!」
と思っていました。しかし、◯◯くんのお母さんは驚くべきことに、私がイジメを受けている様子を何事もなかったかのようにスルーしてしまったのです!!!
私はそれが衝撃的でした。私の身近な大人・・・特に父親に関してはそういう現場を目撃すると、他人の子だろうと怒鳴り散らしていました。
"悪いことは悪いと言い、間違った人を正しい方向へ持って行くことができる"
それが大人だと思っていました。
しかし◯◯くんのお母さんはイジメの現場を目撃していたにも関わらず、見てみぬふり。それが何よりもショックでした。
.
.
.
今思えば、私の父親みたいな大人がレアな存在なだけであって、◯◯くんのお母さんのような大人が大多数なのかもしれません。私の父親はいわゆる「雷オヤジ」で、他人であって間違ったことや悪いことをしている人を許しませんでした。
※最近分かったのですが父親の正義感により、助けられた人も多いようですが・・・。
私も父親の行き過ぎた正義感により被害を受けてきたのも事実です。しかし、その父親のおかげで困っている人を見かけたら自分にできる範囲で手を差し伸べる癖は付いたと思っています(苦笑)
.
.
.

Aさんはどんな思いでコンビニに駆け込んで助けを求めのか痛いほど分かります。前回でも書きましたがAさんにとってはコンビニに駆け込んだのは最大のチャンスでした。しかしコンビニの店員さんはそのままスルー。結果的にAさんは命を落とすことに。
.
.
.
Aさんが小学生の頃の私と重なって見えてしまい、とても悲しくなりました。
「面倒な事に巻き込まれたくないからスルーしよーっと!」
ほとんどの大人がそんな考えを持っていると気が付いたのはここ数年のことです。
しかし少なくとも私は困っている人がいたら私のできる限りの力でその人を助けます。例えどんな面倒なことに巻き込まれようともね・・・。5年くらい前だったかな?スタバの店員さんを命がけで守ったのは、私がそういう経験をしてきたからです。
ボランティアに参加しているのもそういうバックグラウンドがあるからだったりします。
.
.
.
今でも小学校の頃を思い出して悲しくなる時があります。
「◯◯くんのお母さん、何で助けてくれなかったの!?」
と・・・。


「お兄さん、まだ若いんだから・・・。」
タクシーの運転手さんに声をかけられて、ハッと我に帰りました。
私「え、どうかしました?」
運転手さん「お兄さん、さっきから深刻そうな顔をしてるからさ・・・。これから◯ぬんじゃないかって。ほら、神居古潭って先日あんな事件が起こったばかりでしょ?」
私「あ、あぁ、すみません。昔のことを思い出しちゃって。」
運転手さん「昔のこと?」
私「はい。小学校の頃の自分を思い出していました。すみません。険しい顔をしてたでしょ?」
.
.
.



神居古潭に架かる大吊橋の前にはいくつかのお花やAさんが好きだったであろうアニメのキャラクターグッズ、カラフルなマーカー、キャップが供えられていました。多分このどれもがAさんが生前好きだったものなんだろうな・・・。私はAさんとは直接的な面識はありません。でも他人事とは思えないんですよ。Aさんの好みが分からなかったので食べものを神居古潭へ持って行ったのですが、クマが寄って来るのでお供えすることはできないようでした。
なので私は、その時持っていた現金を半分お供えさせていただきました。
.
.
.


Aさん、こんな高い所から落ちたんか・・・。怖かったろうな。内田被告の連れは何で止めなかったんだ!?コンビニの店員さんはなんで助けてあげなかったんだ!?
色々なことを考えながら手を合わせていました。
.
.
.
もしかしたら今回の事件は警察も大きく報道してほしくはないはずです。だって警部補が、ね・・・。アレでしょ?一部の汚い大人の事情なんて、本っっっ当にどうでもいいですよ。
.
.
.
少なくとも私は・・・自分の手の届く範囲にいる人は全力で守りたい。それが辛い幼少期を過ごしてきた私に課せられた使命だと思っています。それが例え"偽善者"と罵られようと、ね。
.
.
.
以上が私が旅行先に北海道を選んだ主な理由です。
明日以降は普通のテンションで記事をアップさせていただく予定にしています。
長文失礼しました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?