洗い立てのタオルのゴワゴワ | Aug.13

このクソ暑さのいいところを頑張って探してみたのだけれど、洗濯物がものの1時間ほどで乾くこと以外、思いつかない。
しかも洗濯物を干している間に着ているものは汗にまみれて、干し終わった途端に水シャワーをかぶらないと暑さに負ける。
シャワーを浴びれば水を拭うタオルが必要で、これではまるで永久運動ではないかと思うのだった。

一度くらい身体を拭いたタオルなら、部屋の中に干しておけばいいじゃないかと思われるかもしれない。
バスタオルを干して使い回す習慣がないのは、競泳選手だった頃に染み込んだ記憶があるからだ。

塩素で消毒はしてあるものの、プールの水はそれほど衛生的ではない。そんな水の中に1日8時間も入って泳いでいるのだから、練習後にはきちんと乾いたタオルで気持ちよく水気を拭たくなる。
早朝5時から始まる1日3回の練習毎にタオルを干しておくと、どれだけ日に当てていても、午後の練習が終わったときにはプール特有の黴くささがタオルから臭うようになる。

身体はヘトヘトに疲れているのに、1日の最後を黴くさいバスタオルで締めくくるのは気分が悪い。
まったく匂いを気にしないやつもいたけれど、僕はどうにもダメで、練習が終わる毎に洗いたてのタオルを使い、その日の夜には1日分のタオルをまとめて洗濯するのが常だった。

そんなわけで合宿に入るときには、荷物の半分はバスタオルが占めているような状態で、その習慣は40年近く経った今でも抜けていない。
一人だけの生活だというのに我が家に16枚ものバスタオルがあるのには、そんな背景がある。

おかげで風邪で熱を出したときにも、夏場、盛大に寝汗をかくようなときにも、躊躇なく気持ちよく乾いたタオルを投入することができる。
「どうしてそんなに?」と驚かれたり、呆れられたりもするが、タオルを浪費するのは上質の生活の一端なんじゃないかと勝手に思っている。
 
洗濯が終わって1時間ほどで、ゴシゴシこすったら肌が赤くなるようなゴワゴワのタオルが仕上がる。
匂いが苦手で柔軟剤は使わないのだが、これは単純に僕の個人的な好みだ。

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