見出し画像

【全部嘘日記】 2024.4.30.

 連休の狭間と油断をしていたら月末なのであった。
 支払いを済ませなければとスケジュール帳のメモを見ているのにもかかわらず、意識が月末とまったく紐付けできていない。
 おかげで昼休みにのんびりと会社を出て、銀行のATMに着いたときには、数台しかないATMに長い列が出来上がっていた。

 それでも今日はいくらかツキがあったようで、キャッシュを引き出すまでにはそれほどは待たずに済んだ。
 これが商店がひしめく地元だったら、月末の支払いに奔走する店主やらおかみさんやらがATMを占拠して、帳面とかメモ帳をめくりながら連続してどこぞへ振り込みをしている。
 商売をやっていればどこでも同じようなものだけれど(かつて自分も同じことをやっていたから良くわかる)、立場を変えて眺めてみると、仕方がないのは百も承知で「短期後期決戦型だよなあ」と感じてしまうところだ。
 そこはやはり会社勤めが大半を占める街であるから、ATMに並んでいても、あるのはせいぜい家賃か何かの支払いくらいで、大半は現金を引き出す勤め人ばかり。
 それでもかつてのような月末の大行列と比べたら半分もいないありさまで、もはやATMから振り込むなど古代の習わしレベルなのかもしれないと、旧石器時代人になった気分に陥るのだった。

———全部嘘です。

ぜひサポートにご協力ください。 サポートは評価の一つですので多寡に関わらず本当に嬉しいです。サポートは創作のアイデア探しの際の交通費に充てさせていただきます。