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トレーニングの手順

先日からの形になっていないモヤモヤが、発酵途中のパンの種みたいにいまも頭の中で膨れている。
だからといって取り出す方法もなくて、しばらくはガス抜きをしながら置いておくしかないのだろうけれど、膨らむままにしていったらどうなるんだろうなという興味もちょっとだけある。

手に負えないというのは、得体がしれなくて怯んでいるからとも言えるけれど、根本的な原因は技術的なことで、パン種のようなモヤモヤを文章に置き換えるだけの技量がまだ備わっていないことが問題なのだ。
きちんとトレーニングをして、手順を踏んでいかなければ技術は上がらない。文章だろうが競技スポーツだろうが、なんでも同じこと。
ズブの素人が無差別級のチャンピオンに一本背負いを仕掛けたところでびくともしないし、横綱相手に猫だましを仕掛けても騙されやしない。近道を選ばずに、地味で退屈で苦しいだけの練習をこなして自力をつけなければ何も始まらない。

モヤモヤをスッと取り出すためには、最初に一つ、きっちりと短編を仕上げることから始めなければならなそうだ。
そのあとはいろんな方向から別の短編を書き、言葉を操る術をある程度まで引っ張り上げる。少しずつターゲットは高くして。
ある時期が来たら、短い期間で大きな負荷をかけて、身体をいじめ抜く。そうして出来上がった骨格は崩れることはないし、筋肉も骨格に沿って正しくつく。何よりその頃には身体は一回り大きくなっている。
そうして初めて頭の中のモヤモヤを取り出すことに挑むタイミングがくる。

書いてる途中から創作のことなのか、トレーニングのことなのかわからなくなってしまったけれど、いずれにしても両者が同じプロセスを経ることは間違ってはいないように見える。
ならばあとは書くだけだ。

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