絶対に受け入れられない事実

体に取り入れたものが人をかたちづくります。食べ物や空気や薬やお注射などなど。お注射を何度もブチ込んだあと獣のようにキレるようになった53歳の同僚がいます。環境もあなたの言動を支配します。暑かったら暑がります。それだけの話です。非常に単純な理屈なのですがあなたは絶対に受け入れられません。言い訳は無数に存在しています。ストレスのせい、とか、遺伝だから、とか。

わたしの幼馴染みが障害者の子を産みました。幼馴染みの母親は、どうやら隔世遺伝らしい、つまりわたしに非があるのではないか、と悩んでいたそうです。日常レベルでさえこうです。生きづらさを感じるのは当然です。おまけに出費もかさみます。というか隔世遺伝なんて言葉、よく知っていますね。どこで勉強したのでしょうか。

遺伝子とはなんでしょう。専門知識などいりません。遺伝子なるものが存在するとすれば、そいつは形質を遺伝するのでしょう。と言うとみんな大好き擬人化ですね。すでに罠に嵌まりかけています。とにかく子は親に似るらしい。メディチ家の連中のしゃくれた顎。まあ両親があれこれやってこしらえた子供なので似ることは似るのでしょう。そういうこと、おしまい、となれば天下泰平ですね。ですがなぜと考える輩がどうしても出てきます。人生を捧げて研究します。研究にはおカネがいります。そこにおカネを出す輩が登場します。いわゆるスポンサー、天使とも言います。天使はなぜおカネを出すのでしょうか。研究に共感した? 人体の仕組みを解明してよりよい世の中にしたい? あなたはユーチューバーになりたいという子供に「世の中そんなに甘くない」と言います。なのに安っぽいドラマみたいな「この世をよりよくしたい、それがわたしの願いだ」なんて戯れ言は平気で信じてしまいます。天使がおカネを出すのは金儲けのためです。政治的意図も結局は金儲けにつながります。なぜ遺伝子の研究が金儲けになるのでしょうか。治療できるからです。遺伝性なんとかという病気を山ほどこしらえることができます。親は罪悪感を感じると一生懸命治そうとします。重度の知能障害などは治らなそうですね。お医者さんも治すふりすらできず困ってしまいます。そこでケア業界の出番。病名がひとり歩きすると今度は「あなたの子も障害者かも?」商売が成り立ちます。勉強に集中できない。落ち着きがない。もしかして遺伝性の発達障害かも? 世の中のバカぶりがわかってきましたでしょうか。人は病名をいただくと逆に安心するようになりました。レッテルは大事なんですね。わが子に貼るクソみたいなレッテルでも。

そんなはずはない、と言う方は、現場レベルの経験のみで物事を考えているからです。看護婦は優しく接してくれます。本当に親身になってくれる幼稚園の先生もいます。もちろんなにも知らないからです。みんなが知っていたとしたらこの世の中自体が成り立たなくなります。つまり世の中自体が人為的なものなんですね。自然に任せれば世の中はすばらしいところです。わたしもこうしてパソコンの前にすわってネット上にテキストを上げようとしています。どうしようもないんですね。生きるためにはおカネなるものも必要です。狂った世の中の狂ったルールに従わなければならない。狂った人生ゲームに積極的に挑むのがユーチューバーとかそういう連中です。ほとんどは会社などで働いてほそぼそと生計を立てています。ユーチューバーになれないのは才能がないとかいう話ではなく、人としての本来の営為ではないからです。でも翻って、ユーチューバーになってカネを稼ぎたいという願いはむしろ「そんなに甘くない」世の中に果敢に挑戦していくという意味ではアリですし親としては無碍に否定するものではないと思います。思い込みが大事で、「空気中には目に見えない菌が存在していてそいつが病気を引き起こすのではないか」という前提から「菌はいました」と結論づける。カネになるのは疑問のほうで、結論のほうは科学なるものがなんとかしてくれます。このへん会社勤めでも応用できるのではないでしょうか。売上が上がらないのはSNSに力を入れていないからではないか。だったらきみがやれ。出世への第一歩です。よそと似たようなことをやれば格好はつきます。結果売上が上がらなくても「SNSをやれば売上が上がる」とは言っていませんのでだいじょうぶ。疑問を提示しただけ。それにチャレンジしたという実績が残ります。発言力も高まります。ものすごく重要な話をしているのですが理解できる方は少ないでしょうね。

知的障害の子を持つ親に対してはいろんなことを言えますが、おまえの食と環境のせいだ、とは言えません。事実だけに。あれこれ無責任に提案して、治療や介護でカネを使わせます。この母親はいずれ疲れて受け入れるでしょう。人生を犠牲にして子に尽くします。すばらしい母、すばらしい人間。でも事実は、あなたの食と環境のせい。もっと言うと世の中のせい。どこかで聞いたようなセリフですね。ぜんぶ世の中が悪いんだ。15歳以上が口走ると失笑が待ち受けています。ですがまさにそのとおりなのです。だったらどうするとかそれ以前に世の中が悪いのです。狂った金儲け大好き連中が悪くしているからです。子供の直感は侮れない、というかあなたより穢れていないだけ優秀です。とにかく自分は汚染されたバカで世の中は狂っている、という認識を持つことからはじめるべきでしょうね。そうして殊勝な気持ちで解毒に励みましょう。恐ろしく頭がまわりはじめますよ。

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