見出し画像

itsuki's 図書室:いつも「時間がない」あなたに 欠乏の行動経済学

毎日時間がないですよね!!
時短勤務(7h)、一応プロジェクトリーダーというエア出世(注)をしていて、なぜか無駄に3つプロジェクトを掛け持ちをしていて、子どもが小2で平日週に2回習い事の送迎が必要、平日はなるべく自炊したい。いつも「吐きそう」って白目剥きながら生きています。(リアルに「吐きそう」って言ってる)
注:エア出世とは、役職がつかず給料が上がらないのに、責任が重くなっていること。カレー沢薫先生が命名。

そんな私に!あなたに!

欠乏、つまり「XXがない」という状態のメカニズムを行動経済学の視点および様々な実験から解析して、どんなアプローチで解消していくかを論じた本です。多忙さと貧困問題の共通点を橋渡ししながら読み進めていく、読みごたえがある本でした。

  • 欠乏は、一時的にはエネルギーを発揮させるが(集中ボーナス。締め切り前のお尻に火が付いた感じを想像していただければ)、長期的には良くないことばかり

  • とにかく処理能力を低下させる。頭が悪くなるし機嫌も悪くなる

  • スラック(ゆるみ、ゆとり)を意識的に確保することが大事

そのスラックを持つことが難しいんだよぉぉぉぉ!!!!って叫びたくなりますが、

  • 元々のスケジュールをギッチギチに組まない。組むことをよしとしない。パズルのように予定を組み合わせて綱渡りしても(ジャグリング)、破綻する

  • 難しいかもしれないけれど無理やりスラックタイムを設ける

  • 自分の処理能力を低いときに、高い処理能力が要求されることをぶつけない(金曜の午後みたいなバチクソ眠いときに大事なレポートを書こうとしない)

  • そもそも、そういう時間管理ができるように、自分の裁量を広げていく

というあたりが大事だと感じました。
「忙しい!!!!!」って当たり前のように言っちゃうし、慢性化してきていますが、自分が思っている以上に良くなくて、欠乏解消の手段としてマルチタスクをしたとしても、長期的にはパフォーマンスが落ちていく一方なのかなと思います。

時間管理の本は、読めば読むほど奥深いし、自分との対話になるし、同じ本でも読むタイミングによって気づきが全然違うし…楽しいです!!

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?