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インド旅行記 #13【ワクワクを心のコンパスに】


メヘランガール城塞(じょうさい)へ。
実はこの日の前日にもここへ来ていた。ただ、入場料分のキャッシュを持ち合わせていなく、入れなかった。今日こそは!とリベンジ。


昨日来ていたから、ここまでスイスイくることができた。このお城に来るまでにブルーシティーという名前の由来を垣間見ることができる。
実を言うと、ブルーシティーと言われている割に、実はそんなに青くないのがこの街。


ここに来る前にいたジャイサルメールはゴールデンシティーの名の通り、黄金だった。町を少し離れれば、黄色い砂漠が広がっているし、建物の色もそんな砂漠の色をしていて、そこに夕日が照らされ、町が神秘的な色に包まれる。


この街はブルーはほんの一部分だけ。昔はもっと青に包まれていたのだろうか...
自分の中にあったブルーシティーの威厳を保ちたくて、青を探してはシャッターを切った。


メヘランガール城塞は迫力がすごかった・・・!
先人の技術の凄さを全身で感じた。


当初はこの日でジョードプルを出て、次の街・ウダイプルにいく計画だった。16時のバスを予約していたんだけど、この街にあと一泊しようか朝からずっと悩んでいた。600ルピー(約900円)のチケットを破り、この街に残るか、予定通り出発するか。日本にいる今なら「たったの900円じゃん!はい!すぐ予定変更!」なんて思うけど、インドに慣れてきた頃で、600ルピーがあれば何ができるか考えた時にすごく悩んだ。ゲストハウスなら2,3泊できるし、大好きなチャイだって飲みきれないほど注文できる。



結局、チケットを捨てることを選び、翌日のチケットを買いにバスターミナルへ。
初日に担当してくれたおじさんが窓口にいて、チケットをキャンセルしてくれた。しかも、知らなかったんだけど、キャンセルしてもお金の8割が戻ってくるとのこと・・・!テンションがものすごく上がるわたし。これでチャイがたくさん飲める...! 翌日のチケットを購入し、その場を後にした。



旅ってこれだから面白い。旅する中で、訪れた土地がどんどん好きになり、もう一泊!もう一泊!と予定がコロコロ変わっていく。それに応じて、購入したはずのチケットもコロコロ変える。今回はお金が戻ってきてラッキーだった。もちろん、戻ってこない場合だってある。



「わたしって、旅をしてるんだ!!!」

最もそう感じる瞬間が、手にしたチケットを迷いながらも、そして惜しみながらも、捨てるとき。道中で出会った旅人ともっと時間を過ごしたくて、好きになった土地を離れたくなくて、作っていた予定表をグジャグジャに丸めて、チケットと一緒にポイっと捨ててしまう。これから始まる新しい旅に冒険心をくすぐられるような感覚や、「実はチケット捨てちゃったの!!」なーんて、人に自慢したくなるようなあの感覚は、旅人ならきっと共感してくれるはず。


「ワクワクを頼りに次の歩みを進めていく。」
そんな人生において大切なエッセンスは、旅が教えてくれた。



やっぱりいいね、旅って。



た す く。


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