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「書くことが仕事になる」幸せ

春うららかな月曜日。
静かなリビングで黙々と執筆をしていた。

月曜日の午前中は、特に集中力が研ぎ澄まされる。週末を経て、仕事ができる幸せを全力で噛みしめられるからかも。

いつものように原稿を書いていると、ふと気づいたことがあった。

「当たり前のように『書くこと』を仕事にしているけど……これってものすごい幸運じゃないか?」

普段、SNS上にはがんばっているライターさんの情報がたくさん流れてきて、私など全然「デキテナイ」と思っていた。所属しているライターコミュニティは風のようにスピードが速くて、ぜんぜん追いついていない。

そんな自分に焦ったり、SNSが嫌になることもあった。

でも、考えてみれば、世の中に「書くこと」を仕事にしている人は圧倒的に少ない。ライター仲間のなかにも心許せる友人ができてきているから錯覚するけど、元々好きだったことを仕事にできるって、相当幸福なことだ。

もちろん、だからこそ常に研鑽が必要だし、情報をアップデートしなければ取り残されてしまう世界なのだろう。しかし、そんな世界にしがみつきながらも、なんとか「書くこと」を仕事にできている。

この仕事を始めて、収入が低いときもあったけど、「ゼロ」になったことはない。これってすごいことじゃないかな。当たり前のことなんかじゃない、ありがたいことだ。

私には楽しみがある。いつか息子が大きくなって、私の職業を聞いてきたときに「ライターです」と答えることだ。息子が「ウチの母ちゃん、ライターなんだ」と友達に言う、なんてことがあったらにやにやしてしまうだろうな。

空が青くて、季節は春で、息子も夫も元気で、私は「書く仕事」をしている。それだけで幸せなんだ。それがとっても幸せなんだ。
しかも、自分たちの持ち家が手に入った。もうすぐ自分の仕事部屋ができる。

イギリスの女性作家ヴァージニア・ウルフの言葉に、こんなものがある。


女性が小説なり詩なりを書こうとするなら、年に500ポンドの収入とドアに鍵のかかる部屋を持つ必要がある

(V・ウルフ『自分だけの部屋』より)

ライターを始めてからずっと、この「自分だけの部屋」を持つことを目標にしていた。新居に仕事部屋を作ったら、私の「ライターとしての第2章」が始まる。

そういえば、先日妹に会ったとき「お姉ちゃんって、子どもの時から、暇さえあれば何か書いてたね」と言われた。

少女時代の自分を思い返してみる。あの頃、文字の海に潜り続けていた時間が今の仕事に繋がっているのだとしたら、とても嬉しい。

「書ける仕事ができるのは幸せなこと」。第2章が始まる前に、改めて心に刻んでおきたい。


(Day.5)


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