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量産を意識してボードゲームを作るときに大切にしてること 2

さて、前回の続きです。

今回は工程の中から、デザインの特徴、アッセンブリーとパッキング についてお伝えします。 工程はこんな感じでした。

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前回はボードゲーム作りをはじめた話と、その過程を書きました。
詳しくは↓こちらをみてくださいね。

わざわざリンク飛んで読むのは面倒という人の為に、前回の概要ざっくりまとめるとこんな感じです。

・JoypleGamesのチームでボードゲームを作り、ゲームマーケットに出店
・新しい一歩を踏み出す為の不安解消の方法は、極端な条件と比較すること
・失敗は捉え方ひとつで簡単に無くなる
・量産を意識したボードゲームを作る工程
・原価と構成とデザインは一心同体だからまとめて考えると良い
・工場に足を運び、作る人の声を聞くことで、想いや作り方を共有する

箸でCUBEsデザインの特徴

・コンセプト
ボードゲームはかなり自由度の高いデザインができる(制約がほとんどない)ので、ガチガチにコンセプトを固めるというよりは、とにかく楽しく作るって感じでした。
あえて言うならば「箸を使ったなんか楽しそうなボドゲ」ってことが伝わればいい、くらい。

・グラフィック
ということでパッと見たときに「なんか楽しそう!」となるポップな印象を目指しました。「箸」を使って遊ぶボードゲームは他にはない大きな特徴なので、一瞬で伝わるようにシルエットで前面に配置しています。黄色との対比もあって目立ちますよね。
箸モチーフと商品ロゴは対角線上に斜めに配置することで、より目につきやすくすると同時に、アクティブで楽しそうな印象が伝わります。
今回CUBEsが木で出来ているので、木の素材色との相性も考え、黄色味のブラウンと組み合わせたツートーンの構成を取りました。

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・パッケージ構成
木のCUBEは全て集まるとかなりの重量感があります。ボードゲームでは上下開きの箱が比較的多いのですが、今回は、箱ごと持ち歩いた時のことを考えて中身を落としにくい、スライド式の箱を採用しました。

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・スタートプレート
CUBEsを置くエリアとなるこのパーツは、しっかりとした厚みが欲しかったのと、表面に印刷をしたかったので、チップボールにコート紙を合紙し、印刷した後に、型で抜き打ち加工(トムソン)をするという方法をとりました。大阪の日研舎さんにお願いしています。

トムソン型:ベースであるベニヤ板や樹脂板にレーザーで溝加工を施し、その溝と同じ形状に曲げた鋼の刃物(トムソン刃)を埋め込んだ型です。
トムソン型をプレス機にセットして、紙を打ち抜くことをトムソン加工、またはビク抜きといいます。

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・箸
割り箸にも様々な種類がありますが、箸でCUBEsでは卵中(らんちゅう)箸というものを使っています。千利休が安土桃山時代に考案したものとして料亭で使われてたりします。
側面が大きな円弧状になっていることで、CUBEsと接する部分が「点」に近くなり、あえてしっかり掴まないとCUBEsが回転してしまうように考えました。

プレイ中にCUBEsが回転しちゃう様子はこちらの試遊で見れます。

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・CUBEsカード
絵柄の異なるCUBEsが描かれたカード20種類です。ゲームをするたびにシャッフルされるので、コート紙×PP加工のしっかりとしたカードを作りました。ミラバッグというクッション性のある袋に入っているのは、箱に納めたときに、CUBEsが動かないようにする緩衝材の役割も兼ねている為です。

・収納の工夫
パッケージの大きな特徴が箱の中にある収納配置カードです。様々な形状のCUBEsたちを最小限のスペースで納め、かつ遊んだ後もスマートに片付けられる形態にしたいと考えました。
印刷された形状に合わせてCUBEsを入れていくだけで、最小限のスペースで収納できます。このピッタリと納まる感じがたまらなく気持ちいいんですよね。 カードはCUBEsが2段分入れられる構成にしています。

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アッセンブリーとパッキング

・アッセンブリー
箱を組み立て、CUBEsがそれぞれ嵌るか検品しながら箱詰めしていきます。複数のパーツを一つに組み付けたり、集めたりすることをアッセンブリーと言います。今回は販売に向けて100セットほどを用意しました。(うち展示会用は70セット)

アッセンブリー:パーツ単体ではなく複数が組み合わされた構成ユニットを指す言葉。 略語としてアッシー(ASS'Y)と言ったりします。

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・パッキング
今回初めてシュリンク包装というものにチャレンジしました。
箱にフィルムをかけ、熱でフィルムを収縮させることで、箱にぴったりと沿わせることが出来る包装方法です。輸送中や店頭陳列中に箱が開いてしまうのを防いだり、汚れから商品を守る役割があります。
数が多い場合は、専門の業者さんにお願いするのですが、今回は数が少ないので自分たちで出来る方法を模索して、やってみました。

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ちょっとコツはいりますが、小さいものの場合は市販のシュリンクフィルムヒートガンがあればできます。今回の様に厚みがある場合はシーラーがあった方が綺麗に仕上がります。
[箸でCUBEsの箱のサイズ:W255 D115 H50 mm]

上の写真で、左がシュリンクフィルムに入れた直後、右が熱収縮させた後の状態。箱にピッタリ沿っていることがお分かりいただけるかと思います。
下に道具のリンク貼っておくので、試したいって人はやってみてください。ヒートガンは600℃近い温度になるので、取り扱いは要注意です。

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展示会の様子まで書きたかったのですが、長くなりすぎてしまうので、また次回書きたいと思います。

読んでいただきありがとうございます!!

→その3へ続く

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ベクトカルチャー株式会社 代表・クリエイティブディレクター・プロダクトデザイナー|朗文堂 新宿私塾 第30期修了生|商品開発、デザイン、タイポグラフィ、日々の工作が好きです。|自社商品 切手のこびと http://kobito.theshop.jp
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