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どうか死んでいて

こんなにも 死んでいてほしいと 思ったことは無い 銀色のドリルで ギリギリと削られる 痛くなったら やめてくれるらしいけれど つばが溜まって ごぼごぼとしか音がならなさそう 小さなときにこけて グラグラになった前歯 知らない間に15年も 生死を彷徨っていた 生とも死とも言えないものが たくさんの人間の前に さらされていた 不思議だけれど 今は死んでいてほしい

    • 来世

      ごめんね 今回は むずかしいの 来世にそうしましょ そうよ 約束 わたしと一緒にいたいのなら 早く死んではだめよ わたしが生まれるタイミングに  ぴったり合うように あなたは生きていなきゃいけないの わたし、またあなたのために女をやってあげるから あなたから 見つけてね きれいな言葉と きれいなお花を 持ってきて 見た目も心も 清潔感が大切だから 今のうちからピカピカに磨いておいて そうしたら ころころって あなたの方に転がるわ そうよ 約束

      • 直人へ

        なんだかね、ドキドキする感じなの。こうやって、なんとなくこういう気分のまま仕事をして、仕事にならなくて、こっそり文書を書くのって久しぶり。 今あなたがとても近い気がする。 そう、あの芸術鑑賞会。小学5年生だったかしら、体育館で一緒に影絵をみたでしょう?ブルーシートを敷いて、上履きを脱いで、私たち出席番号近かったけど、隣では無かったじゃない。でもだんだんみんなで雑魚寝したりして、それに紛れて、私たち、くっついたんだよね。 それがね、びっくりするくらい気持ちよくて。私そこで直人

        • どうしてジャッジしちゃいけないの?

          いつもお世話になっていたひと 電話口で、言葉の出なくなることが増えた気がする 年齢のせいなのかな ・・・ そうか、そうか こうしてジャッジすることが 先入観や、偏見や、思い込みを生んで、 それを手放すように、テストがやってくるんだ だから、ジャッジしちゃいけないよって、 教えてくれたんだね

        どうか死んでいて

          高速バスを透明にしてみる

          高速バスを透明にしてみる。 わたしは透明の椅子に座っていて、外から丸見え。 熊は、 わたしが空気椅子のポーズをして、 高速移動をしているのを見て、 「ぐわっ!」と、鳴けなんかしないのだ。

          高速バスを透明にしてみる

          お金の心配

          お金の底は深くにあるんだろう と想像すると不安になる でもお金はエネルギーなのだから と呼んでみれば、 案外底浅だったりする お金はエネルギーなのだから   ー空気と一緒なのだからー 彼らも呼ばれたいのだ 彼らに、  あなたの、   わたしの思う、よい呼び名を渡すことが、 豊かに世界をまわしていくことだったりするんだよ

          お金の心配

          心の病気

          心の患いは、私をゆるした 思えば やさしい世界だった やすまなかったのも、さぼらなかったのも、私

          心の病気

          思いつける幸せ

          あれはあの人に聞いたらいいって 思いつける幸せ

          思いつける幸せ

          少女としか言えない人

          電話を切って”ごめんなさいね”と 向いに座る人に言う。 少女としか言えない人が、 思春期のような声音で。 まるで女子高生の会話を  ーあるいは奥様の井戸端会議をー なぞるかのように、楽しそうに話しつづけるけど、 私はそれが切なくて、耳を塞ぎたい。

          少女としか言えない人

          愛を与えると柱になる

          愛を与えると 柱になる だから 愛せる人は強いのだ 愛するときに 1つのことに集中しろとは言われない 二兎追う者・・・と指さす者も、ない 愛でるは 際限なくできる 愛を与えると 柱となる げーむになり、おとになり、あまさになり、 そらになり、はなびになる 職人の、専門家の、第一人者の、金字塔を打ち立てても その柱が、彼を支えるのだ 大黒柱を育てなくていい そして 大黒柱を切り倒さなくてもいい 思ってもないエネルギーが そこで湧いてくる

          愛を与えると柱になる

          少しの眠たさを

          少しの眠たさを許す朝。 朝の茶一杯。

          少しの眠たさを

          手帳のサイズ

          手帳は小さい方が、 おちつくの 大きな紙に わたしの心の内 なんて、 書けないの たとえ わたししか 見なくても わたししか 見ないやくそくでも

          手帳のサイズ

          鳩がぽっぽと鳴くには

          鳩がぽっぽと鳴くには 冬がいい

          鳩がぽっぽと鳴くには

          そのひとを 認知しないと

          そのひとを 認知しないと そのひとは 生きていかれない 新しいを あらたしい、ではなく あたらしい、と呼んだのは 私 だから あのひとは 私に一生懸命嫌ってもらうことで 今日も 生き延びる

          そのひとを 認知しないと

          私が遠くで鳴いている

          私が遠くで鳴いている つもりつもる話 あの子が風をつれてくる あの子が風をつれてくる

          私が遠くで鳴いている