『M-1はじめました。』 谷良一
M-1グランプリの話題が出ると、年末がやってきたなという感じがします。わりとお笑いは好きなので、M-1は毎年楽しみにしている賞レースの一つです。
本書はM-1グランプリ誕生までのお話です。
当時はコントが人気で漫才はまるで古典芸能のような扱いをされていたそう。
そこで漫才を盛り上げるべく立ち上がったのがM-1グランプリでした。
この大会の賞金は1千万ですが、当時はお笑いの賞レースでこんな大金が出るなどあり得なかったようです。
吉本興業主催の大会ということもあり、「どうせ吉本の芸人を優勝させるんだろう」とか「優勝しても賞金はドッキリでしたと言うのだろう」などの理由で参加を渋る芸人も。
優勝賞金1千万円を出してくれるスポンサーを探したり、放送してくれるテレビ局を探したり、審査員をどうするかなどタスク山積み。
これがたった一年間の出来事だったのかと思うと本当に驚きです。
また、大会当日の緊張感や会場のようすについても綴られており、ネタを楽しむことは違った視点でM-1グランプリを見ている気分になりました。
お笑いが好きな方にぜひ読んでみてほしい一冊です。
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