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アウトプット主軸の学習の道しるべ

みなさん、こんにちは。伊藤塾講師の髙橋智宏です。今回はアウトプットを主軸とする学習に関するアドバイスを行うとともに、私の担当する「プラクティカルコース」の紹介をしていきたいと思います。

【1】アウトプット主軸の学習のメリット

アウトプット(問題演習)主軸の学習のメリットは次の通りです。

① 問題で問われるポイントに狙いを絞ることで、得点に直結した学習が可能となる。

テキストの読込みをしていると、全体を漫然と読んでしまい、「出るところ」「出ないところ」のメリハリを付けづらいところがありますが、問題演習を起点とすることで、まさに問題で問われるポイントに狙いを絞った学習を行うことができます。

②間違えた問題を重点的に復習することでメリハリのつけた学習が可能となる。

テキストの読込みをしていると、読んで覚えた気になるが、実際問題を解く際にボロボロ間違えるというのはよくあることです。問題演習の正解不正解の結果により知識の定着度がはっきりするので、知識の定着度に応じたメリハリ付けが可能となります。

【2】アウトプット主軸の学習の課題

上記のようなメリットがあるため、「過去問・答練等の問題演習➡テキストに戻る」といった工程でアウトプット主軸の学習を行う受験生も多いわけですが、その一方でアウトプット主軸の学習には次のような課題もあります。

①知識の漏れが生じやすく、網羅性に不安が生じやすい

問題演習で出題された論点を中心に知識を習得するため、そこで出題されていない知識に関してはカバーすることが難しくなります。そのため、結果として本試験問題の出題論点の相性が悪ければ点数が取れないため、点数が安定しにくいという課題があります。

②結論を押さえるだけで丸暗記の勉強になりやすい。

問題集の解説には、問題で問われている論点の結論のみが記載されていることが多く、制度趣旨を押さえづらいという課題があります。

③知識がバラバラになりやすく、体系の把握がしづらい。

問題集では、1問単位の問題の中で、その分野の論点がバラバラに並べられているため、体系の把握がしづらい、つまり知識の位置付けが分かりにくいという課題があります。

すなわち、アウトプット主軸の学習を行う方は、①「知識の網羅性」②「制度趣旨の理解」、③「体系の把握」を意識して学習する必要があります。

例えば、問題演習に並行してテキストの通読を行ったり、問題演習の際に正誤に関わらずテキストに戻り、周辺部分まで含めて確認するのが有効です。

【3】プラクティカルコースの学習戦略

「プラクティカルコース」では、問題演習を切り口にして知識を習得するスタイルを採っており、アウトプット主軸の学習のメリットを生かしながらも、その課題を克服する工夫をしています。具体的にな課題克服の学習戦略は次の通りです。

① 合格に必要十分な網羅性を備えたテキストを作成

当コースで扱う教材「択一集中演習講座」「コンプリート記述式過去問講座」は、私が論点の網羅性を意識しながら作成しています。また、教材内では問題・解説に加えて付属の表を付けることで、網羅性を備えるとともに、知識整理をしやすくしています。この教材にしっかり取り組んでいただければ、別途ご自身でインプット用の教材や過去問に取り組む必要はありません。

② 制度趣旨に重点を置く講義で理解を深める

教材内では各問題に制度趣旨を付記しているのに加えて、講義ではこれを活用し、制度趣旨からアプローチする説明を行っていくため、無駄な暗記の労力を費やすことなく記憶することができます。

③ 体系的に問題を並べているため、知識の位置付けが把握できる

当コースの教材では、一問一答形式を中心に体系的に問題を並べています。そのため、知識が散在せずに地位式の位置付けを把握することができます。解説の記載もテキスト調に汎用性を持たせた書き方にしていますので、本教材はアウトプットだけでなく、インプットの要素も兼ねたものとなっています。

【4】最後に

「インプット重視」「アウトプット重視」「バランス重視」と、そのどれにもメリットがあり、課題があります。どれが効率的でどれが非効率というわけではありません。

重要なのは、そのメリット・課題を把握した上で学習プランを組むことです。今回の記事がその参考になれば幸いです。

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