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全ての過去問を解くという呪い~過去問との向き合い方(実体験編)~

皆さん、こんにちは!
クラスマネージャーの三村です。
今回は過去問の使い方について、私自身の失敗談も交えながらお話したいと思います。
以前、黒澤クラスマネージャーが「過去問との向き合い方」という記事を書かれているのですが、その記事をより具体的に語って行きたいと思いますので、しばらくお付き合い下さい。


■過去問昔話

よく過去問は繰り返し繰り返し何回も何十回も解いて、覚えるくらいやり込まないと合格出来ないという話を聞きませんか?
私が入門講座を受講していたのはもう10年以上前になりますが、その当時は過去問の蓄積が現在ほどではなかったため、ほとんどの受験生の方が昭和から平成にかけての過去問を繰り返し解いて勉強していました。

実際、私よりも先に合格した入門講座同期の友人も、もの凄いスピードで過去問を繰り返しており、当時勉強方法について話を伺うと、「直前期は1週間で11科目全部の過去問を回す」と話し、目が飛び出るほど驚いたのを記憶しています。
また彼は「本番では過去問肢が光って見えた。それくらい過去問は繰り返さないとダメですよ!」と語っていたことを今でも鮮明に覚えています(ちなみに、私は1回も光って見えたことがありません(笑))。

■過去問がどれくらいあるのか

ちなみにここでザクッとですが、過去問数がどれくらいあるのか計算してみましょう。
午前35問、午後35問で1年分が計70問。それが平成元年から令和3年までの33年分あるとして、70問×33年=2310問!
昭和まで記載されている過去問集ならば、もっと多くなります。

さて私が勉強を始めた当初は、1日20問解ければいい方でした。
このペースで勉強を進めたとすると、先の2310問÷20問≒115日で1周りすることになります。
仮に毎日過去問を解いたとしても、1年で3回程度しか繰り返せません。講義の受講や記述式の勉強、テキストの読み込みなどがあることも考えると3回まわせるかも怪しい。
ましてや勉強ができない日もあるかもしれませんから。

思い返せば、勉強開始当初は過去問は闇雲に解いていました。1日20問しか過去問をこなせませんから、当然勉強が遅れがちになります。過去問の繰り返しを最優先にした結果、ドリル等は後回しになってしまいました。

■過去問を使って本試験を解くってどういうイメージ?

ところで、皆さんは過去問を使って本試験を解くってどういうイメージを持っていますか?
私も本試験後は他社さんの本試験分析会に参加し、そこで「ここは平成○年○問の肢○の知識で解けますね。だからここは落としちゃダメだったところです。」なんて聞くと、やっぱり過去問の知識を思い出して解くんだなと思ってました。
また、「合格者は過去問肢は絶対に正解してくる!」と言われると、なかなか全ての過去問が載っている過去問集から離れることが出来ませんでした。

なので、過去問を繰り返すスピードが少しでも速くなるような工夫や過去問を使い込む事を意識していました。

例えば...
・過去問の解説にテキストの該当ページ数を書いておき、アクセスしやすいようにしておく
・解説を読まずに、テキストの該当箇所を読むだけにする
・よく間違える肢、理解できない肢に付箋を貼っておき、その部分を重点的に繰り返す
・解説の理由付け部分を普段使っているのとは別の色の蛍光ペンでマークし、覚えた肢は理由まで言えるようにする

過去問の回転スピードを上げるために逆の方法を試みたこともあります。
年10回まわすためには1日あたり何問解けばいいのか?
(上述の2310問×10回)÷365日≒63問/日
計画に余裕を持たせることを考えると、もう少し1日あたりのこなす問題数は増えるでしょうか!?

この方法だと問題数をこなすことに主眼を置くことになりますから、上辺だけサラーッと触れていくだけになりました。
また、計画が崩れるとやる気もなくなり、一気に崩壊!!

しかし、以上のように色々試していても、本試験の成績は基準点付近をずっとさまよい続けました。

■私の経験から、皆さんに声を大にして伝えたいこと

私自身は記述が得意だったものの、択一が大の苦手で、かなり苦労しました。
ただでさえ11科目もあるのに、その知識を維持し続けるなんて到底ムリだと...。
今まで述べてきた失敗をたくさん経験したからこそ、皆さんに声を大にして伝えたいことがあります。

もし過去問の繰り返しで行き詰っているなら、テキストの読み込みを中心に変えて、厳選過去問集を使って下さい!

そして、過去問を何回も繰り返すという考えを頭の中から消し去りましょう。

過去問を解く意味も、

①厳選された良問を解いてテキストの理解を深めること
②テキストの記載をしっかり思い出せるか

の2点に絞ります。

その上で、不足する部分を答練や模試で補充して欲しいのです。
合格して実感するのですが、択一実戦力養成答練はアレンジ過去問・新しい先例や判例が絶妙なバランスで出題されています。

本試験は試験委員がその当時の問題意識に従って出題しています。
当然古くなればなるほど、どうしても現在と乖離してしまいます。法律は生き物ですから、現在の視点で作成された答練も重視して欲しいのです。
ただし、答練を解く時も上記①②を意識してくださいね。

私が合格した年、厳選過去問集及び択一実戦力養成答練は2回、多くて3回繰り返した程度でした。
その代わり、テキストは8回くらい読み込んでいました。

勉強方法を変える時、誰しもが不安に襲われます。
不安を抱えながら一歩を踏み出してみましょう。
少しつまずいて上手くいかなくても、アクセルを踏み続けよう。
そして、合格まで這い上がろう。

あなたの合格を待ってます!

★2025年合格目標 司法書士択一式厳選過去問集-2024ver-★

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