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記述式のミスをなくす~『連想ノート』作成のススメ~

みなさん、こんにちは。伊藤塾司法書士試験科講師の髙橋智宏です。

【1】 前回のおさらい

前回の記事「記述式のミスをなくす~「間違いノート」作成のススメ~」では、記述式では「いかにミスをしないか」よりも「いかにミスを未然に防ぐか」といった考え方が重要であること、ミスをなくすための方法として「間違いノート」の作成がオススメであることをお話しました。

今回はもう一つ、記述式のミスをなくすための方法として、多くの合格者も実践している「連想ノート」の作成をオススメしたいと思います。

【2】 連想ノートの目的

連想ノートとは、「●があったら■をチェックする」というように、連想すべき事項をまとめたノートであり、これにより、判断事項を見落とすことがなくなり、記載するべき登記事項が抜けてしまうミスを防ぐことができます。

記述式は1つの事実関係から様々な事項を判断することが求められます。

例えば、「人の死亡」があっただけも次の事項を判断しなければなりません。

①「相続財産の確認」、②「遺言の有無の確認」、③「法定相続の推定相続人の確定」、④「相続人とならない事由(相続開始以前に死亡・相続放棄・相続欠格・推定相続人の廃除)の確認」(※相続放棄があっても代襲相続は生じない)

これらを、本試験の現場で思い出しながら判断しようとすると、必ず判断の抜けが生じてしまいます。だからこそ、連想事項をノートにまとめた「連想ノート」で、「何が来たら何をチェックする」というように、連想事項を頭に叩き込み、判断の抜けを防ぐ必要があるのです。

【3】 連想ノート作成の際のポイント ~「⇒」を使う~

連想ノートは、連想すべき事項をまとめるものなので、「Aが来たらBを連想する」の意味で「A⇒B」といったように、「⇒」記号を用いることを心がけましょう。

また、連想ノートを振り返す際には、「⇒」の後に来るものは手で隠してテスト感覚で確認していくと、連想事項がより覚えやすくなります。なお、「時間をかけすぎないようにする」のは間違いノートと同じく、心がけるようにしておきましょう。

【4】 最後に

繰り返しになりますが、記述式では「いかにミスをしないか」よりも「いかにミスを未然に防ぐか」といった考え方が重要となります。ミスを「ケアレスミス」と捉えるだけでは前に進むことができません。記述式の失点に困っている方はぜひご参考になさってください。

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