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おひなさまの予想外な効果

遅ればせながら、おひなさまを飾った。   
 
我が家のおひなさまは、  
 
2LDKという決して広いとは言えないこの家におひなさまを飾ろうなんて考えを1ミリたりとも持ち合わせていなかった私たち夫婦に代わって  
 
2年前、娘の初節句に合わせて鹿児島に住む夫の両親が購入し、送ってくれたものだ。  
 
約20cm四方の、とってもコンパクトなおひなさま。 
 
置き場所は決まってテレビ台の上。  
 
一昨年と昨年は私がひとりで準備したのだけど、今年は手先が器用になってきた娘と一緒に準備することにした。  
 
というか、娘に丸投げしてみた。   
 
「トトちゃんが飾りたいようにどうぞー!」って。  
 
というのも、前述の通りかなりコンパクトなサイズなので、人形たちもみんな大体2、3cmという小ささなのだ。  
 
そして、いざこの小さな人形たちと、見本通りに飾る気ゼロの、絶賛自分でやらなきゃ気が済まないです期間中の2歳児を並べて見たときに、  
 
ああっ!違う違う、お内裏様とお雛様は一番上で、笛吹いてる子はそこで、うわっ、ちょ、太鼓を持っている子はそこで、その犬っころはそこで、あの子はそこで、その子はあそこで……違う違う、そこチガウヨ!おーいおーい!  
 
みたいなことになりかねないと、気づいてしまったからである。  
 
もういっそのこと、最初から好きなように作ってもらおう思って。
 
そんなわけですべてを委ねられた娘が、新しいおもちゃを手に入れたかのごとく上機嫌で次々と飾り付けした結果がこちら。 
 

 
意外と綺麗に収まった件。   
 
しかしぼんぼりに桜の木をぶっ挿すあたり、やはり常識にとらわれない、子どもならではの発想というか。  
 
その後は、また人形たちを降ろして、  
 
「お〜い、まってよぉ〜!」  
「よぉしっ、いっくぞ〜!」 
 
とひとりで人形ごっこをしながら、再び飾り付けを楽しむのだった。  
 
 
 
そんなこんなで夕飯時。  
 
今日はやたら野菜を食べるので、「今日絶好調だね!」ときゃぴきゃぴしていたのだけど、 一通りごはんを食べ終わった娘の一言で合点がいった。  
 
「おひなさまがみてるから」  
 
えっす?
 
「え、もしかして今日いっぱい大根とか人参とか食べたのって、おひなさまたちがいたから?」  
 
「うんっ」  
 
と、娘はにこにこしながら、テレビ台に佇むおひなさまを見つめていた。  
 
これは予想外。 
 
おひなさまの予想外な効果。  
 
夫の両親もまさかこんな場面でおひなさまが役に立っているとは思わないだろう。 
 
おひなさまがいると、野菜をもりもり食べる。 
 
明日もこの効果が続いてるといいなぁ〜。 
      
    

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