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伊藤石油店
2020年3月8日 07:46
あまりにも気乗りしない、修学旅行の出発日だった。 一九九七年十月。嫌味にも快晴のその朝。いつもとは少し遅い時間の路線バスで、なんとなくの特別感が漂っていた。 北海道とはいえ、さすがにまだ雪には至っていなかったが、外気はすでに冬のような独特の凍てついた色を帯びはじめていた。いっそ早く冬が来て、凍鶴のようになれれば、様々な言い訳ができるだろうに。などと考えながら。 いつものように、友人と他の