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窓の外ではリンゴ売り。声をからしてリンゴ売り

〇月〇日

 井上陽水さんの曲を好んで継続的に聴いたことはないが、テレビ番組やCMで流れるし、ヒット曲は自然に耳に入ってくる。結構知っている。
 「闇夜の国から」「夢の中へ」「東へ西へ」など好きだった。どれも古い曲だ。
 それでも若いころは、アルバムを聴いた。
 「氷の世界」を久方ぶりに聴いた。アルバムの一曲で、シングルカットはされていない。1973年発表。
 これが、陽水さんの独特な声質、そのおかしな歌詞とともに、意味不明に頭の中でずっと鳴っている。
 こんな歌詞だ。

 窓の外ではリンゴ売り
 声をからしてリンゴ売り
 きっと 誰かがふざけて
 リンゴ売りのまねを
 しているだけなんだろう

 僕のTVは寒さで
 画期的な色になり
 とても醜いあの娘を
 グッと魅力的な
 娘にしてすぐ消えた

 氷の世界とは何か。
 ざっくりと言ってしまえば、一人きりの世界、孤独な世界ということなのだろうと思う。

〇月〇日

 森永チョコボールをスーパーで買った。二つのくちばしに釣られたのである。子供の頃から、おもちゃの缶詰が欲しくて、断続的に買い続けている。
 数年に一度くらい、銀のくちばしが出て、大事に取っておこうと思ってどこかに保存するのだが、いつの間にかなくなってしまう。 
 現在は、おもちゃの缶詰ではなく、「歌うキョロちゃん缶」になっているようだ。
 調べたら、このお菓子は、1960年代から売っているとのこと。
 ちなみに金のくちばしが出たことは今まで一度も、ない。本当に入っているのだろうか、と正直、私は疑っている。

 *トップの絵は本文とは関係ありません。

〇月〇日

 決まって朝の定時に出勤するが、路上に椅子を持ち出して、文庫本を読んでいる痩せた老人がいる。文庫本はヨレヨレ。
 何の本を読んでいるのだろう。気になる。

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