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「スズキ」の履歴書①

 『「スズキ」の履歴書①』は、私が以前、ブログで書いた文章である。

 2013年9月、私が中・短編集「スズキ」を出した直後に、Twitterに掲載された「スズキ」の感想コメント及び私とのやりとりを集め、編集したものである。
 Twitterは、基本的に流れていってしまうメディアなので、つなぎとめておくことができない。作者としては、読んでくださったみなさんの貴重なそれらが流れてしまうことが、とても残念で、残したい、という意図のもとに、書かれた。

 SNSは、実際には面識のない人とやりとりを行う。ネットという大海では、深海の底のような闇があり、また太陽のような光がある。そこでは、事件も起こっているが、光もある。それは間違いがない。
 以下に出てくる、まえさんは、私が「スズキ」を出した直後に、「スズキ」を見つけ、プロフィールに「読書が大好きです。だけど、感想を書くのは苦手です」と書きながら、Twitterで、「スズキ」をほかのひとにすすめてくれた人である。
 私のような無名の作者の本を買い、読み、他人にすすめる。こんな僥倖はない、と私は思った。それはいまも思っている。
 自分の小説が読まれ、他人にすすめる人がいる。このことに、どれだけ私が励まされたことか。
 まえさんのTwitterは、いまでも、ときどき読み返すことがある。懐かしいと同時に、切ない気持がこみあがる。
 2014年の8月で、更新が途絶えているからだ。
 別れは、突然やってくる。
「あれ、最近、更新がとまっているな」と思う。そのうちに、ふと気がつくと、1年が過ぎている。そして、あっという間に、数年が過ぎる。
 SNSは、出会いと別れが、常に背中合わせである。
 まえさんには、DMを送ったが、返事がこなかった。

 新作を読んでほしいと思う。気に入ってもらえるだろうか。

 猫夜さんは、福岡に住んでいる同人作家である。「一次創作個人サークル灰猫空想家」を発行している。
 現在も旺盛にTwitterで、自分の言葉をツイートしつづけている。一日に数回、発信することもある。
 「スズキ」をはじめ、「アナログガール」「よろこびのなかにもかなしみが準備されている」と、私が本を出すたびに買って、感想をツイートしてくれる。
 とくに「アナログガール」については、私にとって、最大級のほめ言葉でコメントをしてくれた。
 これがそれである。

 これは読むべきです! 西尾維新、米澤穂信、乙一さんのミステリーが好きな方、ゾクゾクする話が好きな方にはお勧め!! 特に表題になっている「アナログガール」のラストには驚きです!

 私はそのツイートをプリントアウトし、ポップのかたちにして、知り合いの小さな本屋に、置いてもらった。
 それをスマホで撮影し、Twitterやインスタグラムに投稿した。

 改めて感謝を伝えたい。ありがとうございました。
 
 さて前書きがいささか長くなったが、以下がそのブログに転載されたものの再録である。

                                                                      *

 まえ@mae_dokushoさん

「今日の午後に注文した『スズキ/緒真坂(桜門書房)』がもう届いた!恐るべしAmazon!」

「『スズキ』届きましたー!(*≧∀≦*) たくさんの方の手に届くといいですね♪陰ながら応援しています。これから、じっくり『スズキ』読ませて頂きます!」

「【スズキ/緒真坂(桜門書房)】『スズキ』雰囲気的には「世にも奇妙な物語」みたい。怖いと言うか不思議でした。『My Space』どの作品もどこか悲しい雰囲気。各話に出てくる音楽を知っていれば更に伝わってくるかも。自分の無知を呪うw」

「恥ずかしながら、一曲も分かる曲がなかったです(^-^;ですが、分からなくても読めましたし、悲しい結末を理解する事は出来ました。ただ、音楽を知っていれば、より深く、違う雰囲気で読めたのではないかと思いました(^-^)」

「『「先生、私、きっぱりと辞退したのですけれど」』青春ミステリーでしょうか。土曜に野宿をするミクとクラス委員長選で争う、我王の二人がメイン。最初は我王の事が嫌いでしたが、最後には憎めない奴に。どんな事にもちゃんと理由があって、ちゃんと向き合わなければならないですよね。再認識。」

>「どんな事にもちゃんと理由があって、ちゃんと向き合わなければならないですよね」。そのとおりですね。100パーセントの悪人も、100パーセントの善人もいないですから。70パーセントの善人と30パーセントの悪人ぐらいで、人間はできているのではないでしょうか。」(緒真坂)

「『スズキ』読み終えました!面白かったです(*^^*)拙い文ですが感想をツイートしました。文才が無くて伝えたいことを伝えられないモヤモヤがあります…w」

「もっともっと伝えたいことがあるのですが、どうまとめて書いたらいいのか分からず、あんな形になってしまいました…。ただ、本当に面白かったです!そして、読みやすかったです」

>「『スズキ』を読んで、ともだちは、『切なくて、ノスタルジックで、不気味な小説』といっていました。『なんともいえない奇妙な気持になる」とも。それが『雰囲気的には『世にも奇妙な物語』みたい』につながっていくのかもしれません。(緒真坂)

「まさにその感じです! 確かに不思議な気持ちになり、何度も読み返してみたくなりました。」

>「うれしいです!「何度も読み返してみたくなりました」は、作者にとって、とてもうれしいことばのひとつです!」(緒真坂)

「誉め殺ししまくりですねwでも、全て本音です。次回作もあるならば、是非読んでみたいです!これからも頑張って下さい(*≧∀≦*)」

>ありがとうございます! 次回作を書いているのですが、本にできるかどうかは、未定です(経済的な問題もあるので)。でも、まえさんに励まされましたし、がんばって書いていこうと思います。(緒真坂)

「そうですかぁ…。でも、次回作が出せるよう、陰ながら応援させて下さい!まずは、『スズキ』が沢山の方の手に届くといいですね(*^^*)

>「ありがとうございます。うれしいです。私もできるだけ、この「スズキ」が多くのひとの手に届くように、願っています。そのための、宣伝活動もしたいと思っています。」(緒真坂)

「作者様の言葉を直に受けて、再読したいと思いました(^-^)また違った視点から物語を見れる気がします。それもまた、読書の楽しみですよね♪」

>はい。再読は読書の楽しみのひとつですよね。再読することによって、何度あたらしい発見に驚いたことか。よろしくお願いします!(緒 真坂)

 猫夜@E☆エブリスタ@heimao444さん

「遅くなりましたが、スズキ読まさせて頂きました! 最初から最後まで不思議な話でとても面白かったです! 個人的には「先生、私、きっぱりと辞退したのですけれど」が好きです!緒さんの書かれる話もっと読んでみたいとも思いました!(≧▽≦)」

>「『「スズキ」、読んでいただき、どうもありがとうございました!たしかに不思議な話が多いですね。「先生、私、…」、気に入っていただけて、うれしいです。150枚くらいの小説で、気合いを入れて書きました。次作も書いているので、なんとか発表したいと思っているのですが…。』(緒真坂)

「それはもちろん大丈夫です!(≧▽≦)お役に立てるのでしたらどうぞ使ってやって下さい!(*^^*)次回作楽しみです!いつまでも待ってます!」


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