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夢の中の『話し相手』は私の専属アドバイザー

「あなたの家のご先祖様の夢を見たよ」
と配偶者から告げられたら、皆さんは何を思いますか?

私の夫は相手にしてくれませんでした。

まぁそうですよね(笑)
夢で見たことは証明できませんから。そもそも、ご先祖様なので亡くなられてますし、真偽を確認することもできません。
本当にご先祖様だったのかと問われると、私も確信はないんです。夢の中で自己紹介されたわけでもなく、ご存命中に面識もありませんから。

それなら、どうしてご先祖様だと分かったのか?

分かったと言うより思ったんです。私が一方的に。夢ですから。そうなるとますます、ご先祖様という前提自体が怪しくなってくる(笑)

夫の態度はいたって普通の反応でした。

でも私は、夢の証明とか真偽はどうでもいいとまでは言いませんが、そこに意味があるとは思っていませんでした。

私にとって意味があるのは、どんな夢を見て、目覚めた瞬間に自分が何を思ったのか、でした。

私はよく夢を見ました。
大人になってからの方がより鮮明でした。
特に「話し相手がいる夢」はいつまでも記憶に残りました。
この「話し相手」は現実にいる人ではなく、ぜんぜん知らない誰かだったり、亡くなった人でした。

まれに名前を紹介されることもありました。
「この方は○○様です。私は○○です。お伝えしたいことがあります」と。まるで宗教の勧誘か預言者のような、声だけの見えない訪問者でした。
私は夢から覚めると「最近、現実で何かあったっけ?」と首をかしげました。
今すぐ人生が変わるような内容ではなかったので、ひとまず心の中に納めておくことにしたのですが。
その時のメッセージの本当の意味を知ったのは何年も後のことでした。勝手ながら、もう少しタイムリーにお越しいただけなかったものかと思いました。


かと思えば、リアルなダメ出しをされる夢もありました。
「あなたはこう思ってるみたいだけど、本当はこうだよ。ぜんぜんうまくできてないから。もっとこうしたほうがいいよ」と。
知らない誰かからの、ここに書くのも恥ずかしいような私の生き方へのダメ出しでした(笑)
「わかってるけど、できないの」と私が言うと、「みんな待ってるから、早くそこから出て、こっちにおいでよ」と。向こうで知らない人たちが笑って手を振っているんです。
コレ「怖い夢」じゃないヤツです(笑)

目が覚めた時、私はこのままじゃダメだと思いましたが、こっちって、どこ?
せっかくならダメ出しじゃなく、こっちがどこなのか具体的に教えてほしかった…なんて。肝心なところが抜けてるなと思ったんですが、私の背中を押すために言ってくれてるのは伝わったし、向こう側で待ってる人たちにも会いたいと思った。
そう考えると、うまくできた夢でした。
まんまと私は「こっち」がどこかも分からないまま踏み出すことにしたんです。
具体的には仕事を辞める算段をつけ始めました。その職場は私にとっては人間関係にも恵まれて居心地は良かったけど、やりたいことでも続けていきたいことでもなかった。
一言でいえば閉塞感があるのに、安定した場所から出るのが怖かった。
そんな時に見た夢でした。


時には、「これはできません」「この仕事はこういう世界だから、こういうことを考えなければいけませんよ」と具体的なアドバイスを受けることもありました。
もちろん夢なんですけど(笑)
「私はこっちに行きたいんです」と言うと、「あなたの人生で本当にやりたいことはそれじゃないでしょう。こっちに進むのは今じゃないです」って。
「タイミングの問題ですか?」と聞くと、
「やりたいことには優先順位があります」
なんて具合に、やりとりがあり。
「じゃあ、あっちの道に進みますから、この問題について協力して下さいっ」と私も、ちゃっかりフォローをお願いしたりして。
ホント、夢なんですけど(笑)
ただ実際に、目が覚めてからその選択で進めていくと不思議なくらいすんなりと事が運んでいきました。
人にも環境にも恵まれ公私ともに多忙ながら充実して…という私が頼んだフォローも含めてそれを上回る展開でした。


こんなふうに書くと、夢の中の話し合いで何でもできるような誤解を与えそうですが、そんなに万能でもありません。
夢の中で話し合って現実の悩みに折り合いをつけるだけなので、目が覚めてから現実にどう踏み出すかは私次第。それこそ「夢を見た」で終らせたら、そこまでの話なんです。

私の印象では、夢の中の話し相手たちは共通して、私に自分の人生を生き抜くことを望んでいるようでした。
それは私の思い通りにという事ではなく、「運命」としか表現できない事柄は変えられないけれど、それを含めた自分の人生を生き抜く、という事。

つまり、
『できることはできる、できないことはできない』という線引きがあったんです。
そんなの当たり前の事じゃない?
って話ですけど、私は自分にできる事が何かを分かってなかったし、どんなに努力してもできない事が何かも分からなかった。
だから、できる事をせず、できない事に手を伸ばしてもがいていたところがあったんです。
それに、できる・できないのギリギリのところにある事は、挑戦するために覚悟も必要でした。
私は自分の人生に覚悟が必要だと思ったことがなかったので、というか覚悟しなければいけない選択をするつもりはなかったので(笑)、夢の中で私はこの覚悟も身につけるように教えられたんですよね。


こうした体験を重ねたことで「夢の中の話し相手は誰なのか?」に、私は意味を求めなかったんですが、現実的な落としどころとしては『夢の中の話し相手は無意識の深層心理』と考えていました。
悩んだ時は自分に聞く。
そんなつもりで。
私にとって夢の中の話し相手は「私のための私による私の専属アドバイザー」みたいな認識でした。


夫のご先祖様の夢を見た時も、悩んでいる時に見た夢だったので、現状を突破するための手がかりだと私は解釈しました。
もちろん本物のご先祖様だったらテンションは上がりますよ(笑)いえ、気持ち半分、本物のご先祖様だったんじゃないかと思っています。
私は「目が覚めた時に自分が何を思ったのか」に意味があると思っているので。
目が覚めた時に思ったんです。この夢はご先祖様だったことに意味があるんだと。

実は私、結婚前に夫の家のご先祖様と思われる心霊体験をしていました。
霊感もなければ霊を見たこともない、私の人生初でした。その時は恐怖で怯えましたけど…。
そのことがあったので、なおさら夢を見た時に「夫のご先祖様は私にずいぶん積極的に存在をアピールされているな(笑)」と思ったんです。
この心霊体験の話は次回に。


ここまで読んでいただき、ありがとうございました。


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