コンビニのソフビ人形の話
もう記憶が定かではない小学生かそれ以下くらいの頃の話。
父親に連れられて度々コンビニに来店し、買ってもらっていたものがある。
タイトル通り、もちろんソフビ人形だ。
ソフビというのはソフトビニールの略で、キャラクターものの
指人形だったはず。何らかの菓子のおまけの玩具として入っているものだ。
例を挙げると少し違うが、ビックリマンチョコみたいなやつ。
今の世代がわかるかどうか……
当時の自分のマイブームだったのはポケモンのソフビ人形。
今の自分にはコレクター欲なんてものはないが
当時は年相応に子供だったからか、熱心に収集していた。
ある時、コンビニの棚からいつものポケモンのソフビ人形がなくなり
かわりにウルトラマンのソフビ人形が置かれるようになった。
それを見た父親はそのソフビ人形を買った。
当時の自分は、それに対してショックを受けて泣き出した。
……いや、泣いてはいないけど、怒った?……それとも両方?
記憶がはっきりしない。いずれにせよ穏やかではなかった。
別にウルトラマンは嫌いではなかったけれど、突然望んでいたものが
ポンと別のものに置き換わったのが余程ショックだったのだろう。
大人である父親が子供のそんな拘りを理解するはずもなく
ワガママを言うなと逆に怒られてしまった。
そもそも店で販売されていない以上、ポケモンのソフビを
買うことは不可能だし、仕方ないことではあるのだ。
ポケモンがウルトラマンになっても、ソフビ人形の本質は変わらない。
ほぼ同一規格といっていいもので、変わったのはシリーズだけ。
むしろ、ポケモンを買えない埋め合わせとしてウルトラマンを
買ってもらったのだから、それでいいはずだ。
けれど、当時の自分は納得しなかった。
どちらが正しいかといえば、父親が正しいのだが、自分の言い分にも
一理はあった。
……といっても、幼児なので、言い分というほどでもないかもしれないが……
それはたとえば、数年間一緒に暮らした柴犬がいて、何かがあって
その柴犬が死んでしまった時、ほら代わりの柴犬を買ってやったぞ!
これで元通りだな!……というようなもので……
いや、流石に大袈裟だし、サイコ過ぎるが……雑に言えばそういうこと。
子供心に愛着を持って、思い出なども加味して幸せを噛みしめる瞬間を
乱暴な第三者介入によって壊されたのだ。
状況的に仕方ないとはいえ、少し配慮にかける。
多分、この場合はウルトラマンなんて買わずに
コンビニを後にした方が、ダメージが少なく済んだかもしれない。
……なんて、遥か過去の、今となっては心底どうでもいいことを
思い出している。
……毎日投稿による、ネタ切れのせいだ。
まぁ、でも、毎日違うことを思考することに意味があるので
これでいいのだと思う。
なぜ毎日投稿をするのかについては下の記事を。