いちご餅

人と書くことと、いちご大福が大好きです。

いちご餅

人と書くことと、いちご大福が大好きです。

最近の記事

アラサー;就活おわったので、婚活はじめました。4

気がついたら春。 来年度の新社会人や学生が、やたらキラキラしてまぶしく感じるのは、太陽のせいか、感覚がアラサーのせいか。後者にはなりたくにいが、仮にそうだというなら、甘んじて受け入れよう。 まあ、どちらにしても、春を感じるのには変わりはない。 私の春はといえば、 枝元からぱっくりと折れた桜の木。 今の場所に根強く居座りつづけた結果。 ──現在、いまだ独身。 会社までの道のりに、崖の下で流れる川がある。雨の日には泥道が流れて、黄土色の川になる。それをぼうっとながてしまうく

    • アラサー;就活おわったので、婚活はじめました。3

      【婚活アプリ、はじめます編】  PM6:00──。  ベッドのうえに寝そべりながら、私はじっとスマホをながめていた。  画面からもれるブルーライトを顔面で受けとめると、婚活アプリのアイコンが黒い瞳に反射する。  恋庭、Pairs、Omiai、With……。  …………。 「いや、数多すぎない?」  さすがに顔がひきつった。  これだけの数のなかから探せと!?  正直、婚活アプリ初心者にとっては、すべてが同じ出会い系アプリにしか見えない……。  しかも、入会金がア

      • アラサー;就活おわったので、婚活はじめました。2

        【フリーダイヤルの電話って何であんなに怖いんだろう編】  ──7月1日。  婚活しようと夏の空に誓った。そんな新しい職場の初日は、驚くほど忙しかった。  熱風の外気を素肌にまとったままの私が、エアコンのきいた職場へ踏みこむと、そこは一面、機械であふれていた。  これが、工場……。 「イチゴちゃん、工場は初めて?」 「は、はい。初めてです」  やさしく微笑む女上司に、私はやや苦笑しつつ、彼女の後ろをついていった。  通勤中に汗ばんだ体を冷やすために、襟元をかるくぱたつか

        • アラサー;就活おわったので、婚活はじめました。

          ※これは、  あと3ヶ月で30歳をむかえるアラサー女が、  山あり、谷あり、彼氏なし。  リアルな婚活事情を描いていく。  そんな物語である。 「新しい職場!」  汗ばむ両手のひらを強く握りしめ、私は空にむけて伸びをした。  空から降りそそぐ太陽の日差しはまさに夏の暑さで、じんわりとした背中の汗がワイシャツと私の背中をぺったりとくっつけた。  さすがにびっちょりとまではいかないが、親指と人差し指でシャツをつまんで引きはがしてしまう。小学生のころから、ずっとそう。

        アラサー;就活おわったので、婚活はじめました。4