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【読書感想14】時間とはなんだろう/松浦壮

以下要約。

時間方向への運動エネルギーと空間方向への運動エネルギーの合計値にはキャップがあって、空間方向へ移動すると時間方向への移動量は減る。
物質(電子、陽子、中性子)も光(光子)も粒子でありかつ波(量子)である。そして量子は量子場のあらゆる可能な振動の「影響」が干渉し合った結果生き残った振動の表現であり(この辺よく分からない)、素粒子間に働く力はその振動の共振の結果である。
そうすると、物質というのは時空中に含まれる量子場というパラメータ的な何かの表現である。だけど残念なことに重力だけは違う。一般相対性理論は非常にミクロなスケールではうまく当てはまらない(ただし、当てはまる可能性もわんちゃんある)ので、重力だけは量子化できない。
これは、「時間とは何か?」という問いにとって重大な挑戦で、一般相対性理論の記述する4次元時空はミクロでは成り立たないことを意味する。量子重力を記述する理論を見つければ、ミクロも、(繰り込みの結果として)マクロも統一的に記述できる時空の理論を構築できることになる。その有力候補が超弦理論なんだけど、超弦理論だと時空は10次元あることになる。残りの6次元が量子場のことなんじゃないか?と思っている人もいる。まあこのへんは他にも理論があるのでよく分からない。

(コメント)何事も理由がないと納得できないタチなので、「量子重力理論が完成した暁には、時間が1次元で、空間が3次元であることにすら理由が提供されるだろう、と期待できる」という部分に痺れてしまった。
正味半分も理解できた気がしないので(上の要約も間違いが多々含まれていることと思う)、他の説明の仕方の本も読んでみたい。数学的な理解を迂回して理屈を理解するには色んな角度の説明を聞くしかないと思うので、それはもともと織り込み済みのコストである。


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