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#437 読書記録『感性で読む西洋美術(第3章)』 流動性のバロック

 こちらの前回記事↓

 さて、ようやく3章まできました〜。本自体はサクサク読めるのですが、まとめ記事を書こうと思うと、時間がかかりますね。
 というか、このNHK出版の『学びのきほん』シリーズは全体的に面白そうだな〜。今、同シリーズの『自分ごとの政治学』も読んでおります。まとめはできないまでも、このシリーズを読破していきたい気持ち。

■ 感性で読む西洋美術  伊藤亜紗

 3章では、ルネサンス期→バロック期への移り変わりについて解説しています。芸術に論理(知識を身に着けて、正しく書けば誰もが美しく表現できる道筋)を設定して、芸術が科学的・崇高な人間活動である、ということを示し、芸術家の社会的地位を高めることを追求したルネサンス期と異なり、バロック式は、簡単に言えばカトリック信者を増やすため、大衆の感情に訴えかける芸術を生み出すことが目的なので、そりゃあ当然、画風も異なるよなあ。という感じです。

*ルネサンス(14世紀頃〜) → バロック(17世紀頃〜)
転機は1517年の宗教革命
- 聖書第1主義の
プロテスタントの誕生
 ↕対立
- カトリック

  キリスト教は本来、偶像崇拝が禁止されている宗教だが、なんとか神を表現したい、という欲求から、聖書の解釈を都合よく?解釈するなどして、これまでも信者たちが像や絵画を生み出してきたし、それによって広まった宗教でもある。 
 プロテスタント派は、あらためて偶像崇拝の禁止(⁠像や絵画を造らない)を徹底し、感覚的なものに頼らず、言葉で信条を伝播することを目指したが、それに対抗するようにしてカトリック派が生み出したのが『バロック式美術』。バロック式では、より情緒に訴えかけるような表現を用いるようになった。

*バロック=歪んだ真珠の意

*ベルニーニ(⁠バロック期)とミケランジェロ(⁠ルネサンス期)のダヴィデ像を比較すると、ベルニーニの像は運動する瞬間の捩れがあり、動きを感じさせる。整然・明瞭のイメージのあるルネサンス期の絵画と比べると、曖昧であり流動性を感じるのがバロック式。

*ルネサンスとバロックの比較
- 視線の誘導 ルネサンスは『消失点』、バロックは『光の明暗』
- 構図 ルネサンスは『左右対称、直線的、層構造、統一感』、バロックは『アンバランス・流動性・対角線・捩れ・歪み』
- 印象 ルネサンスは『はっきりとした輪郭線・個々の強調』、バロックは『曖昧さ・渾然一体(すべてが一体化、連動している感じ。)』

*バロック期には、市民からの「自分たちを書いてほしい」という要望に応えた『市民の集団自画像』的な絵画も出てきた。(ex.レンブラント『夜警』)

*ルネサンス→バロックの移り変わり期に、間にあったのは『マニエリスム』(ex.エル・グレコ『イエスの復活』特徴は上下に伸びる)


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