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#434 読書記録『感性で読む西洋美術(第2章)』 整然ハッキリのルネサンス

 こちらの前回記事↓


 せっかく第1章の記事を書いたので、次章も書いてみようという気持ちになっております。このままいけば、全ての章について書けるかなあ。読書記録をあげることに肩肘張りがちなので、読書記録においては「こまめに、短く」記録するのがよいのかもしれません。

■ 感性で読む西洋美術  伊藤亜紗

 同じテーマだけど画家や書かれた時代が違う絵画を比較する、という視点はすごくいいなあ、と思います。やっぱり物事の輪郭をはっきりさせるのって『比較する』のが一番だよな、と。

 私は私ひとりでは自分自身がどんな人間か、はわからないし、言語化できないですが、例えば誰かと関わって「彼女のこの行動にはすごく感銘を受けた。」とか「彼にこう言われてすごくムカついた。」とか、そういう感情の動きから、私がどういった考えを大切にしている人間なのか、と気づくことができたりします。
 
 特に私の場合は『夫』という家族ができて、そこから発生するネガティブな感情から、自分の価値観に気づいていった気がします。自分の領分のことに口出しされるのは嫌だ(マイペースな人間である)、とか、正しいことを伝えるのにも言い方っていうのものがあるじゃん!(言葉の使い方を大切にする。他人の気持ちに配慮するし、相手にもそれを望む。)とかとか。

 さて、第2章より、得た知識をざっくりまとめておきます。

*ルネサンス期(14世紀〜16世紀)の絵画の大きな特徴は
遠近法・消失点の活用 / 左右対称
ルネサンス以前と比べ、絵画に奥行きが生まれている。自然に見せながらも実は整然としている構図を用いた。
注目してほしいものを消失点の箇所に描くことで、たくさんのモチーフがありながらも、どこに注目すべきなのか本能的に判断できる。(人間はなぜか消失点に注目してしまうらしい。)

*ルネサンス=人間的価値を復活させる時代。
絵画を
職人による肉体労働
ではなく、
世界を理性で捉える科学的・精神的営み
と再定義(主にレオナルド・ダ・ヴィンチの功績)し、芸術家の地位が向上。

*世界を数字的に捉え、法則化し、それを絵画に起こす動き。
(実際のモデルがあるにはあるが、あまりにも法則・数字に忠実で、理想化されすぎて、リアリティがない、ともとれる。)
ex. 男性の頭部は身長の1/8  等 『人体均衡論四書』

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