刃先の向け先
今日の言葉
二宮翁夜話より引用
刃先の向け先
ハサミを人に手渡すとき、刃の向きはどちらにすべきでしょうか。
一般的に、相手に危険を及ぼさないように、刃先を自分に向けて、柄(え)側を相手に渡します。
危険な物事は、相手を思いやり自分に向けておく。
これが道徳の本意です。
私たちの言葉もハサミと同じです。
言葉も使い方によっては、人の心を傷つけてしまうことがあります。
だから、言葉の向け先も、自分に向けるか、他人に向けるかは選択できます。
特に攻撃的な感情がわいたとき、その言動を常に自分に向けておけば、誰も傷つくことはありません。
しかし、最近では道徳心の低下により、攻撃的な言葉を人やインターネットでふりまわしている人が多いように思います。
ハサミを手渡すときは刃先を自分に向けるのに、なぜ攻撃的な言葉を他人に向けてしまうのでしょうか。
刃物と同じように、言葉の使い方も意識しておきたいものですね。
二宮金次郎の夜話174段「万事、刃先を手前にせよ」を読んで、そんなことを考えました。
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