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海外志向経理マン こんな人に来て欲しい

こんにちは。英国勅許公認会計士、公認内部監査人の itchy_hasshyです。
英語イタリア語フランス語がかなりできます。ドイツ語もできます。
日系企業の英国駐在員です。
 
ビジネスマンと言わずにビジネスパーソンと言う時代ですから、経理マンも経理パーソンですかね。
 
私は別に経理部門の採用担当ではないのですけれども、連結決算だったり、海外子会社での経理担当だったり、その周辺の経験が長いので、どのような人に来てもらいたいかなという話を書いてみたいと思います。
(本社で経理担当絶賛募集していたような)
 
本社の連結チームの海外子会社担当、あるいは海外子会社での経理担当をイメージしています。 

1.    資格からの勝手なイメージ

a.    日本の公認会計士
日本の会計士だと、期待される給与水準がものすごく高そう。また、学生時代に会計士試験の準備に忙しくて英語をやっている余裕がなく、英語は苦手そう。
なので、日本の公認会計士で英語もできますとなると、すごく高そう。
海外子会社担当とか、現地の経理担当としては、オーバースペックの感じ。
 
b.    英国勅許公認会計士
自分がそうだからということもあり、大歓迎。一部/全部科目合格済みながら実務経験が不足している(上司である会計士の指導が必要)場合は、私がリモートで対応します。
 
c.     US CPAプラス英検準一級くらい
US CPAだから採用するというわけではなく、英語ができそうだなということと、監査論をやっているというところに期待している。
日本の受験予備校で準備してきたという場合は、そこまで英語ができないのかも知れない。なので英検準一級くらいを期待。英語面接インタビューもやりましょう。
 
d.    簿記2級プラス英検準一級くらい
実務上は簿記2級あれば十分だと思います。監査の知識が欲しい。英語の点は上と同じ。
 

2.    監査の知識

a.    英国勅許公認会計士(ACCA)の勉強をして良かったなと思ったことのひとつは、監査をしっかり学べたことです。それまでも、事務手続きのマニュアル作りとかしていましたが、内部統制の考え方が身に付きました。
b.    帰国後に US SOXの海外子会社への導入、監査部門での監査についての勉強と実践を経てますます監査が好きになり、勢いで公認内部監査人(CIA)の資格も取りました。(独学・英語で受験)
c.     監査・内部統制の考え方が分かると、監査人の視点が良く分かるようになりますので、会社側の統制の見直しを通して、監査工数の削減などもできるようになります。
d.    なんのためにそのチェックをしているのかというのが分かりますので、逆にムダな工程を省いていくこともできます。

3.    今後はサステナビリティ開示基準

a.    とは言え、各国の会計基準のコンバージェンスが進んでくる中では、日本基準の他に国際会計基準(IFRS)を学ぶメリットもだんだんと少なくなってきます。日本基準が国際基準に近づいていくからです。
b.    AIが発達すると消えていく職業としてよく言われるのが経理職。仕訳が切れなくても会計システムの備え付けの仕訳パターンがやってくれます。
c.     そうした中で、(少なくともイギリスでは)大変盛り上がっているのは、サステナビリティ報告基準。欧州では上場企業での採用が始まりましたし、日本でも数年後には始まります。
「集計して報告するのは会計職の得意分野だ」と、次のメシのタネとして盛り上がっています。この辺りの資格試験もいくつか出てきていますが、どこがメインストリームとなるのか。
この開示の保証業務もこれからは監査法人のメシのタネとなりますので、こちらの勉強も良いと思います。こっそりと私もやっています。
d.    イギリスで会計士の採用が難しいと監査法人が嘆いているのは、このサステナビリティ報告に対応するために事業法人が会計士の採用に動いていると聞きました。こちらにもアンテナを立てている人、来て欲しいなぁ。

4. あとがき

 ということで、私が理想としている海外志向経理マン(パーソン)のイメージを描いてみました。
とは言え、うちの会社の人事・経理の採用担当が同じように考えているかどうかはまた別の話です。
 
ですが、他の会社であっても、面接対策としての論点整理にはお役に立てるかもしれません。
 
ご縁がありましたら、一緒の会社で頑張りましょう!

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