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60 中国 デジタル通貨で給与支払い開始

Insight Tech アイタスクラウド営業担当です。
CBDC(中央銀行デジタル通貨)で先行する中国にて、
一部企業がデジタル人民元で給与支払いを開始したようです。

中国のeコマース大手JD.comが一部従業員にデジタル人民元での給与支払いを開始 2021年4月27日 Tech Crunch

中国では昨年8月から既に一部公務員の給与支払いにデジタル通貨が導入されているらしく、民間企業では初とのこと。

日本でも今春から電子マネーによる給与支払いが解禁されますが、振込先の決済アプリをどれにするか、個人の希望に応じて分散させるかなどの検討があり、それに応じて事務処理が大変膨大になる可能性があるため、浸透するまで時間がかかりそうです。対してCBDCであれば、現金の時と同様特定のウォレットにデジタル通貨が入金され、それを好みの決済アプリにチャージすれば良いので、使い勝手が良く浸透も早いようです。

マネー

日頃使っている電子マネーと、中央銀行が発行するデジタル通貨とで何が違うのかという疑問が結構あるようですが、今は家賃も光熱費もPayPayで支払い可能ですし、クレジット機能もついているので、消費者目線で見るとそんなに大差はありません。恩恵を受けるのは事業者側の方で、大きくは①振込手数料削減と②清算手続き不要の2点です。

①振込手数料削減
各種振込における手数料がデジタル通貨の場合安くなる予定なので、給与のみならず企業間のお金の移動においても便利になります。

②清算手続き不要
電子マネー決済やクレジットカードによる一括払い時が想定されます。
これらは現金払いと比較し、キャッシュを回収するまでの時間が長く、仕入先への支払いや給与の支払いに支障をきたすケースがありましたが、デジタル通貨は法定通貨(円)として使えるので、そのまま仕入先の支払いや給与の支払いに使えます。

その他マネーロンダリングといった不正の防止なども検討の目的に挙がっているようなので、多くのメリットがありそうです。


日本は4月にCBDCの実証実験を開始したばかりなので、デジタル円を日常で利用するまでにはまだ時間がかかりそうですが、これにより企業も多くの恩恵を受けることは確かなので、導入が待ち遠しいですね。

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