いい場所には何度もいくスタイル
12月が始まって、最初の日からなかなか幸先よくいろんなことを敏感に感じとれる時間が過ごせそうな、そんな兆しとともに月光荘に出会った。そして早速そこにある情報をできるだけ吸収しようと、書籍を買ってさっそく全部目を通して、いろんなことを感じた。
メモにこんな風に書いてある。
最良のものを手を入れながら長く使う。
いいものはいい気持ち。
そこに本当の感謝が宿る。
大切なことはいつもシンプルで飾りがない。
いいものとは、使いやすくて素敵なもの。
飾っておきたいものではなく、日常の中に便利に使える美しいもの。
そういうことにあまり無頓着に生きてきたつもりやけど、ちょっとこれまで構成してきたキャラに一切合わないということを一気に飛び越えてしまい、もうそっちにいこうと思う。素敵なものを大事にして生きていこうと思う。
絶妙に雑多な感じがするのに素敵というバランス。
飾りすぎず、片付けすぎず、使ったまんまの雰囲気を残す。
こんなことはまだ初心者は真似するくらいしかできないぜ。
いいのはやっぱりこういうこと。
封筒と便箋にはそれぞれカラフルで淡い色付けがされている、その色すべてにきちんと名付けられた思いのある名前。それだけで特別に生まれ変わる。
見たことないけど。そうなんや、素敵やなと思わせる不思議さ。
「ブ、ブルゴーニュ…」って口に出すからいいのか。なんなのか。
黄色がいきなりエジプトに飛んでいく。
むしろぼくらの意識をエジプトに飛ばす。
色に触れるだけで旅行に出たような気分にさせる魔法。
グレーは冬の空を思い起こさせる。
季節がいつであったとしても冬の空を。
「んー、たしかに冬の空かも」なんて誘導される(笑)
これはもう、すげえわかる。
よく嬉しくてみているきれいなやつ。
これはほんま知らんけど、きっと綺麗そう(笑)
なんていろんな気分が、名前ひとつつけるだけで想像させられる。
こういうひとつひとつに名前をつけるのは、その生み出した商品に対する愛そのものだなと思う。大切に大切にその商品が嬉しく選んでもらえるように吟味して名前をつけていくはず。それはもう子どもに名付けるようなもの。
お店に立ち寄ってから、夜の「月のはなれ」に行くことにした。
電飾の配置だろうか、めちゃんこおしゃれで居心地がいい。
お昼の雰囲気もとても良かったけど、夜はとびきりいいなと思った。
ただ普通に考えると銀座のビルのせせこましい屋上スペースみたいな場所。ここをこういう風に彩ることが大事なんだな。場所はもっと大事にできる。
なんの葉っぱなのかほんとわからない。それでも素敵だなとは思う。名前を知ることもとても大事だけど、ええ感じやな、こんな風にできたらいいな、を僕の中にどんどんストックしていく必要があると思う。今はこれでいい。
外から店の写真を撮るとこんな感じ。
電気のバランスがいい。
得意な人にとっちゃわからんけど、僕には。
ああ、こういう風に配置するんだと思った。
目に見えるものを絵画のようにとらえる視座がすこしストックされる感覚が自分の中に生まれつつある。絵画の額の枠で切り取ればいい。このままこの風景を絵にしたらグッとくるよね、ってそんな風に思えるバランスを見る。
皇居の周遊道路を歩いて帰ると、はっと気づく美しさがある。ごちゃごちゃとしたビル街には息がつまるし、満員電車に乗り込む人たちの表情を含めた風景には、どうしてもため息が出やすくなってしまう。絵にはならない。
でも都会のふとした風景を切り取ると、綺麗なものがみつかる。
うん、いい「感じ」だ。
急に読者の方からサポートもらえてマジで感動しました。競馬で買った時とか、人にやさしくしたいときやされたいとき、自暴自棄な時とか、ときどきサポートください。古民家の企画費用にするか、ぼくがノートで応援する人に支援するようにします。