長男の自信について

今日は長男のいっこうと話しておりまして、最近ちょっと自信がついて来たという話をしてくれました。

全国統一テストみたいなものが中学で行われたらしくて、普段とっても頭が良くて敵わない友達に、数学の点数で上回ることができて嬉しかったようです。あまり勉強の出来に自信のない彼が、勉強で自分に自信がつくなんて珍しいことで、これは良いことだなあと思いまして、せっかくなので色々と聞いてみました。



父「勉強ができるかも、と思えるようになったのはええことやん。いっこうは自分が賢いんやって思える気がしてきたんかな?」

息子「いやあ、それはちょっとわからんわ。別に賢いってことでは。」

父「あれ?そうなん。別に賢いって自分で言ってもいいと思うけどなあ。恥ずかしかったりするんかな。それか期待を裏切りたくないとかかな。」

息子「恥ずかしいっていうか。うん、なんかうまくいかんかったら困るから。そんな賢いとか言うと、うまくいかんかった時にさ。」

父「ああ、なるほどー。がっかりされるとか?ほんまはできへんのかーとか言われると困るとか?」

息子「うん。できへんかったら、そう思われるのは困るかなあ。」

父「そうかそうか。なんで困るん?なんか悪いことが起こりそう?」

息子「あー、なんか悪いこと?ああ、そうか。なんやろう。うまくいかんかったら期待されへんくなっちゃうかもしれんし。」

父「ああ、そういうことか。じゃあ失敗したらどうしようって思うこともあるやろけど、同じ理由か?」

息子「うん、失敗したらもうチャンスをもらえへんかもしれんし。」

父「そうかそうか。そう思ってるわけやな、わかった。パパはまあまあ失敗してるけど、チャンスは減るってことはあんまりなかったと思う。もちろん同じように失敗が怖くて、確かに周りからどう思われるかなというのは気にしてた時期もあったなあ。けど、大人になって、もうええわーと思って、失敗も勉強かなと思って思い切ってやり始めてからわかったことがある。」

息子「へえ。」

父「例えばさ、野球やってるやん、中学で。そこで試合とかでさ、いっこういけるか?って聞かれてさ、いけますっていうか、いけませんって言うか。もちろん、そこではいけますって言うよね?だってチャンスやもんな。でさ、もし失敗したらチャンスは減るって思うかもしれんけど、実際どうなんやろ?」

息子「だって試合で結果出せへんかったら、まあ次はちょっと使ってもらえへんかったりもするかな。」

父「それは間違いない。結果は出せへんとなかなか使ってもらえへんかもしれん。で、どうする?それでも練習して、また失敗せーへんように頑張って、めちゃ練習している選手がいたら、監督としてはどう思うやろ?」

息子「また使おうかなと思う。多分。」

父「そりゃそうやで、絶対そりゃ期待するよ。頑張ってるし、頑張ろうって思うやつをそんな放っておかへんもんや。だから失敗しても、それでもまたもう一回、またもう一回やるぞーって頑張り続ける限りチャンスは減ってはいかんし、僕の実感としてはむしろ失敗を怖がらなくなってからはチャンスがずっと増え続けてさえいるよ。だって失敗を怖がって縮こまっている時よりも思い切ってやってるから、結構うまくいったりしてさ。」

息子「ああ、失敗を怖がってなかったら確かに緊張しにくいかもしれん。」

父「そやで。実際、失敗が怖い理由はさ、失敗したらチャンスが減るかもしれんって思ってるわけやんな。せやけど実際のところは、失敗してもチャンスが減るわけじゃなくて、むしろ失敗してから頑張ろうって続けている限りはチャンスは実際は減らない。失敗してもチャンスは減らへん、本当は。」

息子「失敗しても、チャンス減らんのか。」

父「むしろ、失敗してもまた頑張ったらええねんと思ってると、頑張りやすいから結果が出やすかったりしてな。だから、いっこうが考えていることはパパも昔そう思ってたけど、今はそれは誤解してたとわかってる。それは、実際は起こらないことを不安に感じてて、ビビってるってことやけど、それが誤解やと分かれば心配いらんやろ。」

息子「確かに、そうか。失敗してもまたやればいいんか。」

父「そや。少なくともパパは、いっこうがそう思っている限りは、ずーっとチャンスをあげるし、そうじゃない大人なんかほっといたらええねん。そんな大人は絶対しょーもないから、間違いない。」

息子「あははは」

父「そうそう、だからな。自分で自分のこと賢いって思っててもいいと思うねんな。だって、賢いからきっとできるかもって思う方がやろうって思えるやん。勉強もな、賢いからできるわけじゃないねんで。賢いと思っているから、点数取れるに決まってるから、もしも取れてないとしたら勉強の仕方と覚える時間をとってなかっただけ、と思うやつは勉強するわな。逆に言えば頭が悪いから点数なんか取れへんと思ってるやつは、点数が取れへんくってもしゃーない、俺頭悪いから、って勉強せーへん。それだけやねん。」

息子「そうか!!」

父「いや、ほんまに物覚えが信じられへんくらい悪い人もいるよ。でもさ、少なくともうちの二人の息子はそうではない。賢いよ。点数取れてないとしても、それはアホやからじゃない。やる気あらへんからや。だって、パパの息子やからな、残念ながらアホちゃうねん。はっはっは。」

息子「あははは。」


というふざけた父親のトークに真面目に付き合ってくれる素直な中学2年生の長男はめっちゃええやつです。そして実際に一緒にどれだけ記憶力がちゃんとあるかってことを試すのに、全然知らん英単語20単語を覚えるゲームをしてみようぜーっつって、英単語を15分かけて20単語短期記憶させてみましたが、サクッと覚えてくれました。


父「な、覚えられるやろ。やりゃできる。」

息子「ほんまや。」


十分賢いし、作文もよく書けるし、歌も上手いし、絵も上手い。ちょっと自信がないし、気弱で優しすぎて心配するくらいですが、誰かに意地悪するようなことは考えられないような素直でええやつです。

今日は少し彼の自信が小さく積み上がったのではないかと思います。

急に読者の方からサポートもらえてマジで感動しました。競馬で買った時とか、人にやさしくしたいときやされたいとき、自暴自棄な時とか、ときどきサポートください。古民家の企画費用にするか、ぼくがノートで応援する人に支援するようにします。