いたる | 外資系人事の独り言

外資系メーカーで人事部長をしてます。人材開発・組織開発を20年以上してきた中での発見… もっとみる

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外資系メーカーで人事部長をしてます。人材開発・組織開発を20年以上してきた中での発見、学び、技などを共有するためにnoteを始めました。人と組織に関して想うところを週一で書いてます。 私なりのアイディアや日頃思うところは無料、ワークショップができちゃうコンテンツは有料にしてます。

最近の記事

今こそ「会社」について話し合おう

「あなたの会社はどんな会社ですか?」 と問われたら、あなたは何と答えるでしょうか? 「製薬会社です」「金融です」 みたいな答えですと「何の会社」かの答えではありますけれど、「どんな会社」かの説明にはなっていませんね。 「ベンチャー企業です」「外資系です」 みたいな答えですと、何となく伝わってきますけれど、ベンチャーや外資といっても色々ありますし、単なる属性のような説明でしかなく、不十分かなと思います。 どんな会社なのか、どんな会社にしたいのか、となったときに、その答えは

    • 夢をコントロールしてみる話

      私は夢の途中で目が覚めてしまった時に、再び眠りに入って続きを見ることができる …と言ったら驚かれるでしょうか? 100%の確率ではありませんが、私は夢の続きを見ることができます。 なぜそれができるのかはよく分かりませんけれど、やり方のコツみたいなものは自分ではある程度わかっていて、体調とか気分によって見れる時と見れない時があります。 人がなぜ夢をみるのか、夢はコントロールできるのかについてはまだまだわからないことの方が多く、さまざまな研究がなされているようです。 ただ、最

      • 交わす言葉で関係性は変わる

        Words create world. (言葉が世界を作ってゆく) 社会構成主義にはこんな表現が出てきます。 日本ではそれほど耳にする機会は多くないかもしれませんが、社会構成主義の考え方は米国では30年以上の歴史を持っており、組織開発や教育の分野で様々に応用されて行っています。 先日、日本でもその研究と実践を推進するためのNPO(正確には国際NPO法人の日本の窓口)が立ち上がりました。 社会構成主義についてはまだまだ勉強中の私ではありますが、設立総会には参加して創始者の一

        • 選択、キャリアショック、そして成長

          人生の中で起きたこと全てに意味があると私は思っています。 「意味」は起きている最中、その真っ只中にいる時には気づくことは殆どなく、過ぎ去った過去になって振り返ってみて初めて、そこに意味があったことが見えてくる、繋がってくるものではないでしょうか。 仕事人生を振り返ってみると、思い出すのも憚れるほどの辛く苦しい経験があって、そこから立ち直る過程で大きく人は成長する… 私の場合は、40代前半に起きたキャリアショックがそれだったように思います。 慢心 私は社会人のとしてのキャ

        今こそ「会社」について話し合おう

          心ふるえる詩 #01 「Running Scared」

          聞いているだけで心が揺さぶられ、涙すら出てくる… そんな曲が私には幾つかあります。 せっかくnoteをやっているので、自分の思い出の整理の意味で、一曲ずつ紹介してみようと思い立ちました。私のnoteでは初のシリーズものかもしれません。 不定期でやってみようかなと思っています。 学生時代から洋楽をよく聞いてきましたが、その頃の曲で心ふるえたものにはメッセージ・ソング的なものが多かったように思います。 このシリーズでは、私なりの訳詞をつけて紹介します。 拙い訳ですし、私の勝手な

          心ふるえる詩 #01 「Running Scared」

          人生の転換点となった一言、の話

          人生の転換点、ってそうそうやってくるものではないですし、やって来ないまま人生を終える人もいるかもしれません。 また、転換点と呼ばれるものには、就職や転職、あるいは友人やパートナーとの出会いや別れのようなイベントが関わっているということも多いのではないでしょうか。 私にも人生の転換点と呼べるようなものは幾つかあったなと思ってますけれど、その中で最も強烈で最も一瞬に近い転換点がありました。それは私が高校一年生の時にやってきたものでした。そして、まさしく、人生が変わってしまった瞬

          人生の転換点となった一言、の話

          リーダーとメンバーの関わり方、三態

          日曜日の朝に、X(旧Twitter)で「本を囲んだ語り部屋」というスペースがあり、そこの四人のスピーカーの一人をやらせていただいています。 毎週に違う本を一冊取り上げてその本の要約(の要約)を紹介してから、それぞれが内容で気になったところや感想をシェアしあう緩い語り場になっていて、日曜の朝の楽しみになっています。 そのスペースで、よくテーマに上がってくるのが「コミュニティとかチームをどのように作ってゆくか」なのですが、過去1ヶ月ぐらいの間に幾つかの本を取り上げて語り合う中で

          リーダーとメンバーの関わり方、三態

          読書のモードを切り換える

          このところ、本を読むことが増えてきました。 私は長いこと読書に関する苦手感というか、妙な癖のようなものがついてしまっていたので、それを治すための荒療治をしたという話を以下のnoteで以前ご紹介させていただきました。 週一冊というノルマを課してアウトプットする癖をストイックに続けたことで、読書の基礎体力のようなものがついてきて、「読まなくては」と力まなくても肩の力を抜いて楽しみながら読めるようになったという変化のお話でした。 本を読むことに苦手感や抵抗感が低くなったので、友

          読書のモードを切り換える

          最近、泣けてます?

          今年もお盆の季節になりました。 日本人の多くの人がお休みに入り、リフレッシュをする季節ですね。今年(2023年)は台風が来ていたり、円安で外国からの旅行者が多くて混雑と混乱がありそうですけれど、心身ともにリフレッシュするための時間として皆んなが過ごせると良いなと思っています。 先日、以下のコラムのタイトルに興味を惹かれ、読んでみました。 「涙は癒しになる」とはよく聞くことですけれど、脳の前頭前野の働きが低下していると涙が出ないのだとか… それほど強いストレスがかかっている

          メタボ直前から学生時代の体に戻った話

          「実は私、メタボ寸前だったことがあります」 こういうと、私と会ったことがある人からはものすごく驚かれます。 食べることが大好きな私ですので、運動しないで飽食の限りを尽くしているとあっという間に太ってしまいます。 40代後半に差し掛かった頃、まさしくそんな状況になっていました。 そこから10年間、数年ごとに3段階に分けて肉体改造をした結果、ほぼ学生時代のスリムな体に戻り、今も維持できています。 その半分ぐらいまでを2年半前に別noteで書かせてもいただきましたが、今回あらた

          メタボ直前から学生時代の体に戻った話

          イメージコンサルタントについてもらった話

          15年ほど前に、イメージコンサルタントについてもらったことがあります。 とても貴重な経験をさせてもらったと自分では思っているのですけれど、私の周りでは体験したことがある人が全くと言って良いほど居ません。 理由は私が男性だからということではなさそうで、女性でも聞いたことはあっても体験したことはない人がほとんどのようです。 当時の私にとっては衝撃的な体験でしたけれど、そこで気づいたことや学んだことはかなり時間が経った今も生きています。 実際何があったのかについて、お話ししましょ

          イメージコンサルタントについてもらった話

          占いの「都合良い」使い方

          非科学的と思われるかもしれないけど、私は占いをけっこう活用してる方ではないかと思います。父方の祖母も母方の祖母の四柱推命に凝っていたこともあり、その影響も受けているかもしれません。 朝のニュース番組で「本日の運勢」のコーナーみたいなものがあった時に、良い運勢だと気持ちが上がったり、悪い運勢だと気をつけようと思ってみたり、良いことだけ信じて、悪いことが起こったら「それは占いで出ていた運だよね」的に考えてみたり。 占いは過度に信じず、運の天気予報みたいに気軽に考えておくと良いの

          占いの「都合良い」使い方

          タイプ論のツールを上手く使おう

          採用面接やチーム・ビルディング、そしてコーチング。 人事系の仕事をしていると、さまざまな人々と関わってゆく上でタイプ論とその応用方法について学び、実践する機会が多いです。 タイプ論はよく性格診断と混同されます。 思考や行動の傾向を分類しているところまでは同じですが、他の人や基準値との相対的な比較によって判断をしている特性論ではなく、どちらかというと絶対的な他者との違いを特定するための類型論に根ざしているため、強みとか弱みとかという考え方になりません。 相対的ではない分、タ

          タイプ論のツールを上手く使おう

          生成AIを試してみて思うこと

          生成AIが世の中を変えてゆくテクノロジーとして注目されていますね。 ChatGPTによって検索分野におけるGoogleの優位が危ういとか、生成AIによって仕事が奪われるのはこの職種だとか…などなど色々言われています。 新しいテクノロジーが出てくると色々な見方が出てきて、連日ネットのニュースや新聞をにぎやかにしていることを、これを読まれている方であればよくご存知なのではないかと思います。 人工知能が単なる情報の集積ではなく、集積した情報からアウトプットを作るようになったり、学

          生成AIを試してみて思うこと

          「それは餌か食事か」という問い

          「今、自分が食べているものは『エサ』か『食事』か」 少し前に友人と飲んでいる時にそんな話になりました。 友人曰く、ものを食べた後に自分自身にそう問うてみたり振り返ってみたりすると、ほとんどの場合が「餌になってしまっている」ことに気づき、愕然としたとのことでした。 最初は酒の席でも冗談だろうと笑い飛ばしていましたけれど、考えてみれば自分自身も多くの場合に当てはまりそうだと最近になって思うようになりました。 そして、これは食べ物に限った話ではないかもしれないのです。 どう言う

          「それは餌か食事か」という問い

          我がメンターと守破離のこと

          初めて会ったのは確か2007年の秋のことでした。 当時私は新任管理職の研修を担当していて、米国本社が作ったプログラムを日本向けにローカライズしつつ、そのプログラムだけでは決定的に足りないものを補う何か別のプログラムを作らなくてはと思っていました。 というのも、本社のプログラムはマネジャーの役割みたいなものに偏っていて、会社としてのルールや部下のマネジメントの仕方の心得みたいことに終始していて、私が肝心だと思っていたリーダーシップに関する内容がほとんど入っていなかったので。

          我がメンターと守破離のこと