いたる | 外資系人事の独り言

外資系メーカーで人事部長をしてます。人材開発・組織開発を20年以上してきた中での発見、…

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外資系メーカーで人事部長をしてます。人材開発・組織開発を20年以上してきた中での発見、学び、技などを共有するためにnoteを始めました。人と組織に関して想うところを週一で書いてます。 私なりのアイディアや日頃思うところは無料、ワークショップができちゃうコンテンツは有料にしてます。

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  • 本を囲んだ語り部屋

    • 84本

    Xスペース「本を囲んだ語り部屋」の音声アーカイブ、まとめ記事、その他もろもろを載せていきます!! 毎週日曜日7:30-8:30 Xスペースで本を囲んで語り合っています コミュニティページはこちら https://twitter.com/i/communities/1497733671855407108

最近の記事

ノートの取り方を効果的に切り替えよう

学校で学んでいる時も、会社で仕事をしている時も、話を聞く時には必ずと言って良いほどメモを取るようにしています。 早く書こうとすると字が汚くて後で読めなくなるので、最近はパソコンでメモを取ることの方が私は多くなってきていますけれど、紙のノートにメモを取ることはさまざまな点で優れていると私は思っています。 それは、書きながら思考の整理ができることであり、相手から見ると真剣に聴いてくれているように見えることであり、手を動かしながら聴いてることで記憶に残りやすいことであったりします

    • 文章力を上げたいならメールを究めよう

      文章を書く力というのはビジネスパーソンの、いや、人間が生きてゆく上での重要な基本スキルのひとつだと思います。 義務教育の始まりから国語はあって、文章を書くことについては皆がずっとやってきているはずなのに、日々仕事で人とやり取りしていると、人によってかなりバラついているということに気づきます。 例えば、文章の中身については、何が言いたいのかがよく伝わらない回りくどい文章になっていることがあって、何度も文章のやり取りが必要になってくることがあります。 また、文章の構成を考えるま

      • 全体観ある思考の根っこにあるものに気づいた件

        先日、とある読書会で参加者の一人から質問をされました。 「どうしたら全体的に考えられますか?」 この質問をしてきた方は研修講師とのことで、研修や講義の途中や後に「何か質問はありますか?」と投げかけても誰からも何も返ってこないことに違和感を感じているという話を切り出してきました。 仰っていたのは、 「どうも受講している側は話していることを取り敢えずそのまま受け取るだけになっていて、内容をまだわかっていないか、何を質問したら良いのかがわかっていないのではないかと思えるのです。

        • 「孤独」と「繋がり」とについて考えたこと

          人事の仕事をしていて最近ひしひしと感じるのは、新型コロナウィルスによるパンデミックの前後で、個人の在り方や人と人との繋がり方、関係性の築き方が大きく変わったのではないかということです。 Face to Faceの接触にリスクがあったから普及したオンラインでのコミュニケーションは、コロナ禍が明けてからも定着していますね。 zoomなどのオンラインコミュニケーションツールは、より簡単に広く他者と繋がれる手段としてはとても有効ですし、これからも使わなくなることはないのかもしれませ

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        記事

          図書館を使ったら読書習慣が劇的に変わった話

          東京に移ってきて一ヶ月が経ち、住処も精神的にもだいぶ落ち着いてきました。 と同時に、その間に読んでなかった本や読みたい本も溜まってきていたところ、ふと図書館を使ってみようか、と思い立ちました。 実際この七月から図書館で本を借りて読み始め、既に4冊を読破したのですが、これまでの読書体験と異なる効果がある事が分かってきました。 きっかけ 大阪にいた頃は部屋が広かったこともあり、読みたい本は次々を手に入れて乱読をしていました。 小さい頃から本は最後まで読むものだと教育されてき

          図書館を使ったら読書習慣が劇的に変わった話

          変革と二つの思考ツール

          数年前に変革のマネジメント(チェンジマネジメント=Change Management)について50を超えるツールを学ぶワークショップに参加しました。 あまりに数が多かったので流石に全部は覚えていませんけれど。 日々の仕事の中では50全てを使って変革に取り組むということはあり得ませんが、ツールの特性を理解した上で、選択的に使用することはあります。 また、すぐに使うことはなくとも、いくつかのツールの学び直しをすることで使う機会を思いつくなんてこともありますし、変革とはそもそもな

          変革と二つの思考ツール

          聞いてもらえる「伝え方」を考えてみた

          たとえ正しいことであったとしても、相手への伝え方によっては相手からは拒絶されたり、受け入れてもらえない時ってありますよね。 そういうときって、コミュニケーションって難しいよなぁ、ってため息が出てしまうような場面ではないでしょうか。 相手が受け取って納得してくれるような伝え方を知りたいからコミュニケーション・スキルを学ぶ人は多いと思います。 それはプレゼンテーションであったり、交渉術であったりというテクニカルなコミュニケーションスキルであり、伝える内容(コンテンツ)やその順番

          聞いてもらえる「伝え方」を考えてみた

          なぜ担当者が頻繁に変わるとサービスは低下してしまうのか?

          ある程度の大きさの企業になるとサービスセンターと呼ばれる問合せ対応窓口を置くところが多くなってくるのではないでしょうか。 顧客からの問合せ対応だけでなく、社内からの問合せへの対応をマニュアル化して外注に出したり、chat botや最近では生成AIに対応させたりすることもありますね。 そうすることで専門性の高いスタッフが問合せ対応から解放されて、付加価値の高い業務やクリエイティブな仕事に集中することができるようになりますし、サービスセンター立ち上げの目的はそこにあると言っても

          なぜ担当者が頻繁に変わるとサービスは低下してしまうのか?

          潜在能力をどう見極めるか?

          人事タレント・マネジメント(Talent Management)の領域に、人材レビューと呼ばれるものがあります。 多くの場合それは、後継者育成計画(サクセション・プランニング=Succession Planning)の一環として主に外資系企業の年間計画に組み込まれており、社員の中から将来のリーダーに育ってゆく人材を見出して、着実に育ってゆくためのキャリアパス・デザインやトレーニング計画、そしてその人材が社外に流出していかないために打つべき手について役員レベルで話し合うもので

          潜在能力をどう見極めるか?

          適切な「怒り方」で怒る

          私は滅多なことでは怒りません。 イライラしていることはしょっちゅうあるように自覚していますし、それが態度に出ることはあると思います。なんというか、話しかけづらい近寄り難いオーラのようなものが出ている時があるらしく、あ、今怒ってると思ってみんな見てるだろうな、とは思います。 少し前に私の考えるアンガー・マネジメントについて書かせていただきました。 私の場合は、怒りやイライラは抑えつけたり我慢するのではなく、自分の中で受け流すことで緩和してゆくようにしています。つまり、怒りが

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          ある新卒入社社員の退職から考えたこと

          人事の仕事をしていると、社員の退職に関わる、立ち会うことが多くあります。 私の勤めている会社は中途採用の社員の方が圧倒的に多いため、新しい社員が入ってきては辞めて行くような新陳代謝がよく起こっているせいもあります。 しかし中途採用だけで採用を回していると社員の高齢化が進んでしまいますし、即戦力志向になってしまうため人を育て上げるような文化が衰退してしまうため、意識的意図的に新卒を採用して組織を活性化しようと試みます。 そのような背景もあって、少人数ですが大学新卒を不定期に

          ある新卒入社社員の退職から考えたこと

          「アウトカム」とはどういうことか?

          「アウトカム(outcome)」という言葉があります。 心理学やセラピーを学んでいると時々出てくる言葉で、私が最初に聞いたのはNLP(Neuro Linguistic Programing=神経言語プログラミング)を学んだときでした。Outcomeの意味は分かるのですけれど、目標(Goal)でも目的(ObjectiveやPurpose)でもない言葉を使うんだなと不思議に感じたのを覚えています。 最近になってなぜかまたこの言葉をよく聞くようになってきました。 それも人事や組織

          「アウトカム」とはどういうことか?

          慣れること、馴染むこと

          今週の月曜(2024年5月27日)から私の東京での新しい生活が始まりました。 5年続いた単身赴任が終わり、家族と同居の生活です。 最初の1週間が過ぎましたけれど、私にとってはとても大きな変化が起きていて、それらにどの様に対応してゆくのかが日々の課題になっており、ウィークデーはちょっと落ち着かない状態でした。 ようやく少し落ち着ける週末になったので、自分にとってどんな変化が起きているのか、その変化にはどの様な意味がありそうなのかについて考えてみることにします。 物理的環境の

          慣れること、馴染むこと

          5年間の単身赴任で得たもの

          2019年の3月からなので、そう、私は単身赴任を5年続けてきました。 大阪での仕事がひと段落ついて大阪に居ないとできない仕事がほとんどなくなる一方、東京に行く機会が頻繁になったことを理由に私の単身赴任は終了します。 今週末(2024年5月下旬)で部屋を引き払って家族のいる東京に戻り、家族一緒の暮らしが再び戻ってくることになります。 一人暮らしは独身時代に何度も、何年もしているのですが、単身赴任というのは今回が初めてだったことに今更になって気づいています。 そのくらい、単なる

          5年間の単身赴任で得たもの

          5レベルリーダーシップ - 最も腑に落ちたリーダー成長論

          リーダーシップは旅のようなものだとよく言われます。 どんな人でも初めからリーダーとして完成していたわけではなく、いくつかの段階を経てリーダーとして成長してゆくものだというのは私自身の社会人経験としても、人事として数々のリーダーを見ている中でも実感します。 どのようにリーダーが成長してゆくのかについては、色々なモデルがありますけれど、その中で私が最も信頼しており、リーダーの成長について語るときに使うものにJohn Maxwellの5 Levels of Leadershipが

          5レベルリーダーシップ - 最も腑に落ちたリーダー成長論

          意味ある社員サーベイのために考えたいこと

          社員がどのように感じながら組織に居るのかを知るために、「従業員意識調査」や「エンゲージメント・サーベイ」などと呼ばれる何らかの定期的な調査を行なっている企業は多いかと思います。 毎年行うことで前回を比べて良くなっていってるのかをみていたり、Great Place to Workのような外部団体によるサーベイに参加して他社とのベンチマークを行ったり。定期的に行っている企業はやることが当たり前になっている年中行事になっている場合もあるようです。 継続的に行う目的はいくつかある

          意味ある社員サーベイのために考えたいこと