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【blenderVFX】制作フローのメモ

最近MV制作の現場に関わっているので、自分の学習も兼ねてメモです。

VFXワークフロー

ざっくり以下のようなワークフローになります。

blenderは中間くらいで使われますが、
といっても撮影からVFXは大事で色々考えるべきところがあります。
またシーンの準備は撮影前からできるのである程度作っておいても良いかもしれません。

1.グリーンバック or 映像撮影時の注意点

VFX担当が撮影の時気を付けるチェックポイントを書き残します。

1.トラッキングポイントが画面に均等に8つ以上確保できるか?

・安全のため10つ以上確保しておきましょう
・ただ10個ではなく、均等に、立体的に10個くらいが理想
・カメラの撮影範囲を突然遮るものがないか?
・カメラが振りすぎて同じ動画の中に繋がったトラッキングポイントがなくなってしまわないか?

トラッキングポイントが確保できない場合は焦点距離24mmなど広角で撮っておきトラッキングポイントを取得した後に編集でクロップするという裏技があります。

2.トラッキングが切れないか?

・ボケで途切れないこと(できるだけフォーカス)
・カメラの撮影範囲を突然遮るものがないか?
・カメラが振りすぎないか?
などを撮影前、ビデオコンテの時点でチェックしておきます

3.トラッキングマーカーを貼る時の注意点

・トラッキングは1m左右くらいの余白で均等に貼っていく
・トラッキングマーカーのサイズは約~20cmくらい
・脚立が必要かも?スタジオだとあります
・横5m縦3mの壁でテープ一本分くらい使うので何本テープが必要か考えておきます

4.トラッキングマーカーは消しやすいか?

・後々カラーの調整でテープを消す場合
・グリーンバック等、マスクで背景全体を消す場合
・逆に人物を抜く場合
など色々なパターンがあります
編集の時点でテープをどう消すか?blenderでグリーンとして抜くのか?Aftereffectsのロトブラシで抜くのか?など考えておくと良いです。
※またテープはできるだけ背景と似た色で購入しておくと良いです。

5.暗い場所で撮らなくてはならない場合

暗い場所で撮りたい場合、明るさが必要でレンズの露出を上げなくてはならない場合はf値を低く設定しなければならないため、ある程度のボケは許容します。
その場合、背景がボケてもいいようにトラッキングマーカーを少し大きめに設定しましょう。
可能であれば照明を強めに焚きます。

6.スピードが速い or スローモーションの場合

フレームレートを60 or 120fpsなどかなり大きめの値で撮影し編集時点でスローにします。

7.撮影時覚えておく情報

また以下の情報を監督や撮影担当からヒアリングして控えておくと良いです。
・カメラ・レンズ等撮影情報(特に焦点距離/fps)
・照明情報
 どこからどんな明るさでするか
・360度画像 HDRI画像を撮っておくと便利です

2.カメラを3Dソフト(blender)でトラッキングする

ここではカメラをトラッキングさせるパートです。詳細は別でまとめようと思うので、ざっくりフローだけメモします。

1.映像をblenderに読み込みカメラ情報を合わせる 

映像を読み込んだら、焦点距離、フレームレートなどを合わせます

2.映像でトラッキングポイントを探し8つ以上トラッキングする

なるべく画面の中で均等に探します

3.トラッキングモーションの解析をする

解析し解析エラーが1以下になるように頑張ります

4.3D上のカメラと、実際撮影時のカメラを同期させる

オブジェクトコンストレイント>カメラソルバーでコンストレイント
※もし一フレームだけズレる場合はコンストレイントを適用しキーフレームにしてから該当キーフレームを削除します。

5.カメラの背景画像に動画を表示する

カメラプロパティから背景画像で動画を表示させます

6.カメラの位置を合わせる

これは床や壁を想定して力技で合わせます

7.マスキング(あれば)

人物をくり抜きます

8.照明

HDRIを設定しましょう

9.3D制作

背景などを作ります

9.レンダリング

書き出しやエフェクトを追加します。


終わりに

書いてみるとVFX結構複雑でしたが、結構理解が進んだ気がします。

また、今回はVFXをmacで完結させてみようかなと考えています。
ファイル共有はDropboxでmacのfinderと相性がいいことがわかりmacいいのでは?と思ったのが理由です
チームでの制作は久しぶりなのですが、命名規則など効率化できるところは効率化するのが大事ですね

では良いblenderライフを

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