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日本→イタリアの出国前夜はやっぱり和食がいい

Vol.066

出発前夜は、どこにいても誰といても、その土地の愛着が湧いてくる。
次の日の私はここにはいない。
別の土地で過ごすと思うと、尚更今いる地の愛おしさが込み上げる。

日本からイタリアへの旅立ちの前に

頻繁に日本とイタリアを行き来するものの、この出発前夜は毎度と感傷的になる。
やり残したことはないか、忘れ物はないかとかのチェックもあるが、私の場合は、あれをしっかり食べたかとかそっち方面。
やはり食が私を作るのだろう。

日本からイタリアへ旅立つ前の前夜は、毎度とふらっと気軽に入れる馴染みの店へ行くことが多い。それはもちろん和食中心で。こればっかりは仕方ない。
私にとって生まれ育った土地の料理だから、やはり離れる前にはしっかりと日本の料理が食べたい。
特にイタリアに行くと、お刺身はまず味わえないと思っても過言ではないので、ここぞとばかりにいただきたい。
たとえ、2ヶ月後に日本に戻ってくるとしてもだ。

地元に気の利くお店がある幸せ


出国前夜は無理して遠出はしない。できるだけ地元がいい。
その理由はホームタウンを噛み締めるという感じかもしれない。
美酒美食を楽しむだけでなく、「いってきます」と言えるような。
そして日本滞在のあれこれを思い出し、次の課題だったり豊富だったりをモヤモヤと考えながら過ごす。

ということで電話をしたら1席なら空いていると、神泉たつさんにお邪魔した。
ここはいつも気の利いた料理と旬の日本を楽しませてくれるから嬉しい。
さらに日本酒のセレクションも毎度と楽しい。

こんな前菜盛りしてくれるのは嬉しいしかない。
ホタルイカと子持ち昆布が特に美味しかった。
真鯛と翡翠茄子の柚子椀と極イクラ漬け卵黄焼きおにぎり。
水戸で作られる芋焼酎の美味しさにびっくり。
また新しい発見をしてしまった。

たつの店主は頼もしく、マグロがどうも獲れなくなりそうという話になれば、「大丈夫。獲ってきますから!」といってくれる。
なので魚について、私は絶大な信頼を置いている。

出国前夜は二日酔い厳禁

出国前は飲みすぎないように注意する。
なのでいいお酒を嗜みながら、チョットずつをいただけるとなおいい。
イタリアンやフレンチのどかーんと出てくるのではなく、和食の小料理っぽくもあり割烹っぽくもありと、チョットずつをつまみながら時間を過ごす。
そして一人ご飯にすることが多いので、小説は必ず持参する。

私にとって出国前夜は特別ではありながらも、ごくごく普通のことをする。
というのは、意外と滞在中はあれやこれやでイレギュラーかつイベント的なことが多いため、こういったつまみながらのんびりとというタイミングは出国前夜位しかないのもある。

確かに箱根で過ごす休日時間もあるが、結構翌週の準備だったり、メールの整理だったりとあれこれデスクワークを集中させて行うので、こういったのんびりとした時間を過ごして要るかと思えばそうでもない。

ということで、明日の出国を踏まえてのんびりと過ごす自分の時間なのだ。
スケジュールはないように見える出国前夜だが、私の中ではルーティンのようにきちんと決まっている流れである。
なので誰にも邪魔されずに、自分のペースで楽しむ。

出国前日は2軒目も行かず、ほろ酔い程度でまっすぐ歩いて帰れる距離がいい。

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