超芸術チーズケーキ
おばんです。
仙台で写真を撮っているイタリーさとうです。
休みの日はとくに何も決めずに街へ出てから何をするか考える。
読みたい本があり、立ち寄った市民図書館は休みだった。あれ。休館日火曜日だっけ…。
と思ったらメディアテーク(写真の光が差す建物)自体が工事のため図書館も今日から2月末まで臨時休館らしい。
仕方ないので、西日に従ってふらふら歩く。
国分町。
仙台一の繁華街。
立体駐車場の工事。
西公園側へと歩く。
ここまで来て、ふとプリンのことを思い出す。
ここから広瀬川を越えて、県美術館を越えて、団地を抜けた先に美味しいプリンのお店がある……。
行くかーー!(昨日も店まで行って休みだったけど)
青葉山から強い風が吹きなぶる。
橋の上から眺める街並み。
広瀬川沿いは高低差があって地形的に面白い街並みになっている。
風と戦いながら歩くこと15分ほどだろうか、お店に着いた。
「ニハチ喫茶」
お店の前には紙が掲示されていた。
「本日プリンは完売しました」
完売しました………。
完売しました………………。
脳内では吉井和哉の声で「乗客に日本人はいませんでした。いませんでした。いませんでした。」の感じで何度もリピートされる。
とやかく言っても仕方ないので、ゆっくりコーヒーでも飲もうと思い入店。
落ち着いた空間。
ほっと一息ついて、ブレンドとチーズケーキを頼む。
美味しい。
ただただ美味しい。
店内にはたくさんの本が並び、そのうちのひとつに…。
赤瀬川原平「超芸術トマソン」があった。
路上観察学の祖といってもいい。
路上にある、まるで芸術かのように存在する全く意味も機能もないものを「超芸術トマソン」と呼んだ。
「トマソン」とはむかーし巨人に鳴り物入りで入団した助っ人外国人選手の名前。
全く活躍しなかったから、上記の意味のないものの象徴としてトマソンと名付けられた。笑
私が普段写真に残す「日常に潜む面白いを探す」をテーマにした #イタリズム の源流は赤瀬川原平にあると思うし、好きな芸術家だ。
そんな本がディスプレイとして目立つところに並んでいる喜びを感じながらゆっくり時間を過ごす。
本を戻し、会計をしようとする途中に一冊のzineが目に入った。
お店の名前がついたオリジナルのzine。
仙台の超芸術!?
まさか仙台でも超芸術トマソン探しをしている方がいたとは!
興奮し、お店の店主の女性に話しを聞く。
その方と仲間で共同で製作し、超芸術トマソンからヒントを得た面白い建築、面白い風景を記録しているらしい。
景術仙台・外通路・屋敷林
といったテーマごとにまとまったzineも製作していた。
私もそこそこ市内は歩き回っているほうだと思っていたが知らない場所の面白い風景がたくさん記録されていた。
悔しい……!
と思う反面、共感者と出会えた喜びに感動し、自分も同じように面白いものを探していることなど、たくさんお話しした。
「また来ます!」
次来るときこそプリンも食べるだろうけど、こんな面白いものがあったという報告とか、またお話ししたいな。
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