備中松山城 登城のきろく 5
ひとつ前のきろく
後悔はしてないけれど、登り切れるのか不安でいっぱいな30分間。
途中、休憩のため3回ほど大きな石(大石内蔵助ちゃん岩含む)に腰を下ろしたものの、そわそわして1分も座っていられない。
見えた!見えたよ!
現世よ!うつしよよ!あの先に人がいる世界が。
8合目、ふいご峠到着。
バイク乗りの人がいる。シャトルバスが運行していない日は自家用車でふいご峠まで上がれるそうだ。
私と同年代か少し若い、がっしりした男性が「いやぁ、キツかったっす」と駐車場係員の人と話している。
天守から降りてきたらしい。
「ちょ、あなた、ここから20分登っただけですよね?私は下から30分登ってきたんですよ」
心の中でマウントをとる。
ベンチでしばし休憩。暑い。この時間帯、気温13℃で日差しもなく、寒がりの私は通常震えるはずだが。フリースのジャケットを脱いでリュックに詰める。え、汗かいてる。真夏以外で汗をかくなんて久しくないわ。
駐車場の片隅では、登山グループらしき中高年男女が登山靴に履き替えている。
「え、私は『校庭で遊んだり体育の授業に最適!』っていうアディ○スの子供用スニーカーで、下から登ってきry」
心の中でマウントをとる。
疲労とアドレナリンで根性が曲がり腐っている。
さっさと出発した方がよさそうだ。お手洗いの時間を含めて5分程で、ふいご峠を後にする。
まだまだ続く
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