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Summer of Deception Fest 2020ライブレポート

毎日コラム生活88日目。
こんにちは!The.Itackworks棚林です。


先日行われたSummer of Deception Fest 2020 Onlineのライブ配信を見たので、今日はその簡単なライブレポートを書きたいと思う。



Summer of DeceptionはDictim of Deceptionが主催でメタルコア界隈のアーティストを呼んで毎年開催しているイベントだ。

今年も大々的に開催される予定だったようだが、コロナの影響で規模を縮小し無観客、オンラインでの開催となった。
東京に来たら参加したいと思っていたイベントだ。去年も行きたかったが確かすぐSold Outしてしまったため行けなかった。

オンラインでのライブ配信というものが今回はじめてだったのでどんなものかと思っていたが、正直ライブを見ているときは良い音で動画を見ているのと何ら変わりはないなと思った。カメラワークや音作りMIX等に少々違和感もあった部分もあったが、そういう慣れないことを彼らが頑張って作り上げているライブ配信なのだという事をむしろそういう部分から感じられ、良かった。また、転換の時間に流す映像から演出になっているアーティストもいるなど(Earthistsなのだが)、本物のライブでは出来ないような配信でしか出来ないような事を模索して取り入れているように感じられ、良いなと思った。

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そんな感じで、普通の生で見るイベントとは一風変わった不思議な感覚で参加したSOVであったが、結論、チケット買って参加できてとても良かったと満足している。

ただ、そんな中での一点の不満は、この感動を他の人と共有しにくい点かなと思うので、ここに書き残すことでその欲求を満たしたいと思う。


PXLLY



オープニングアクトはPXLLY。

薬物所持で捕まったとか某バンドとのいざこざなど最近Twitterを賑わせていたので名前は知っていたが、楽曲をちゃんと聞いたことが無かったのでこれが全くのファーストインプレッションであったが、良い意味でかなり狂ったバンドでとても良かった。

これはネット配信ならではの部分だと思うが実際のライブに比べ各楽器の音がはっきりと聞こえるのでうまいと思っていたバンドが意外とガバい演奏だなと思った部分は多かった。このバンドもじつはその例外ではなかったのだが、曲の雰囲気や世界観からかその粗い演奏さえむしろ良い味を出しているなと感じた。


曲は悪いHiphopと悪いメタルコアの融合という感じかなと知識の無い筆者ながら思った。テクニックというよりかは重くて粗い刻みにHiphop要素、魅力的で良い意味で狂ったボーカルがとても良い味を出していると思った。とくにボーカルの声、パフォーマンス、人間性が魅力的な印象を受けた。

けっこう良い意味で思っていた感じのバンドだったので(大好きな感じだったので)もっと聞き漁ろうと思いました。


HOTVOX



HOTVOXもまた知ってはいたが、ラップ調のボーカルがしっくりこなくて今まで聞かず嫌いしていたバンドだが、地声メインで直球の日本語詞で伝えたいことが直で来る感じが今回みてとても良いなと思った。
VODなどとは悪さ、重さの路線がかなり違うなとはおもったけど、なんというかヤンチャな悪さが魅力のバンドだなと思った。ノらせるヤンチャなメタルコアという感じだ。日本語詞メタルコアという点もまたとてもポイント高い。
今後もっと聞き漁っていきたいなあと思う。メタルコアの中でも今まで聞いてこなかった部類のバンドなので吸収して自分の音楽制作に生かしたりできたらなあと若輩者ながらひそかに思った。


EARTHISTS



個人的に今回一番楽しみでずっと見たかったバンドだ。
メタルコアではあるがとてもメロディックで聞かせるメタルコアという感じで、世界観が半端なく筆者的ど好みである。過去作からとても好きだったが最近の進化が目覚ましいなと思っている。

冒頭にも書いたが今回は配信LIVEという事でバンド間の転換中は次のバンドのPVやアートワークが画面に映し出されて待機という感じだったのだが、他のバンドは過去のMVなどの垂れ流しという感じだったがEarthistsだけは先月出したシングルの世界観を表したような「映像作品」のようなものが映し出されて画面の前でかなりびっくりした。ライブ一発目の曲がそそのシングルの曲だったが、この転換中の映像があると無いとではかなり聞こえ方変わるなと思った。

転換中の映像とセットで一つのライブパフォーマンスにしようという試みが見られて、このコロナ渦でも自分たちにしかできない、今しかできないような事を試行錯誤している感じがとても好感をもてた。


楽曲は結構テクニカルなフレーズの多いバンドだが、ライブでちゃんと弾いてるし(ちょっと荒かったが)、ボーカルのライブパフォーマンスもとても魅力的で今回チケット買ってよかったなと思った。

個人的好きだったのが、ボーカルがライブ中にスマホで自撮りしてとれた写真をこちらに見せるパフォーマンス。配信なのに画面の隔たりを感じさせない工夫なのかなと感心した。(考えすぎかもしれないが)

そんな感じでとても良かったので是非次は生で見たいなあ。


ARISE IN STABILITY



以前、元サークル後輩から教えてもらってキモい(褒め)バンドだなあと思って聞いていたバンドだが実際にライブを見るのは初めてであった。実際みたら全員うますぎてやっぱりキモかった(ベタ褒め)。めちゃかっこいいな。
技術もそうだが今回のバンドの中で一番貫禄があって別次元だなあと感心してしまった。
個人的にドラムの人が終始つらそうな顔をしているのが気になって後半はドラムの人の顔しか見れなかった。


SABLE HILLS



なんだかんだこの界隈のバンドの中で、一番生でライブを見ているバンドな気がする。
「久しぶりのライブでブランクが~」みたいなツイートを見たが(確かにいつもより演奏が荒いなとは思ったが)、圧倒的なライブパフォーマンス(通常営業)でとても良かった。
テクい曲なのに南極もよく覚えて弾けるなといつも本当に感心する。
ただいつものライブと違うのは荒れるフロアを見れないところだ。次は生でみて荒れるフロアを味わいたいものである。


DEXCORE



V系メタルコアのバンドだ。曲は有名な曲を数曲知っていた程度だがV系でメタルコアのバンドという点でかなり異色なので記憶に残っている。V系ながら割とメタルコアのイベントでよくみかけていたのだがライブを見るのは初めてだった。
V系のライブを見るのが初めてだったが、重くて粗い刻み、サビのクリーントーンなどとても好きだったし、この界隈で他にない感じが印象的だった。
思っていたよりギターの人が荒れてて好きだった。
あと個人的に最初ボーカルが出てきた時の「お前らの画面をバッキバキにしてやるよ!」という煽りが最高に頭悪くて好きだった。


SHVNA


元abstractsのVoでSoul Japan等でボーカルサポート等をしている、声がデカくて歌がうまい人である。

この人はメタルコアなバンドでの活動は割と追っていたので知っていたが、ソロ活動の方は全然知らなかったので今回これがファーストインプレッションだった。
正直全然それらのメタルコアなバンドとはスタイルが違ってかなり驚いた。多才だなと。
僕の知らない側面を見て驚いたが、今回のライブは基本Hiphop(?)な曲で固めた感じだったが、デス声を絡めたりと、そういう音楽と自分の持ち味を生かしてうまく融合してるなという印象を受けた。そして、クリーンもとても繊細で綺麗で良い声をしてる。
今後のメタルコアでの活動、ソロでの活動どちらも追っていきたいなあと思った。

FALLING ASLEEP


このバンドも今まで聞かず嫌いで有名曲以外聞いてこなかったバンドで今回がライブもファーストインプレッションだった。
今回のメンツの中では割とクリーン多めな曲調だったが、他にはない世界観・空気感でとてもよいな思った。いままで聞いてこなかったが絶対好きだ。

静かなクリーンボーカルパートからの重いフレーズへの移り変わりでの爆発力がとても良いなと思った。
あと、個人的に今回のバンドの中で一番縦が揃っていたといっても過言ではないかなと思う。わりとシンプルめなフレーズが多い印象だが、ズレなく各楽器が完璧に仕事をこなしている感が、細かい違いだがすごいなと思った。

普段のライブではそんな部分まで細かく聞いたりしないのでこういう聞き方が出来るのは配信ならではだなと思った。
かなり好きな世界観のバンドだったのでもっと聞き漁ろうと思いました。

LYNN



僕の最も尊敬するギタリストである。ただし、今の彼のソロ活動ではギターではなくマイクを握っていた。
なかなかソロ活動が表舞台で大々的になっていなかったようなところがあるので、彼がどんな音楽をソロ活動でやっているのか知らなかったので、これまた今回がファーストインプレッションだったのだが、僕が聞いていたabstractsとは全く路線が違ったのでかなり驚いたし動揺した。が、後期abstractsはこういうHiphop要素が強めな感じがしていたので(個人的意見)、聞いているうちに納得した。そしてそれと同時に彼が去年大麻所持で捕まったのもちょっと納得した。これはラリっている人にしか作れない本物のHiphopだなと。(Hiphop詳しくないので完全に偏見だが。)
ノクブラでのギタリストとしての彼の活動も本当は見たかったところなのでとても残念に思っていたが、今回のライブでマイクをもってライブしている姿を見てああこの人は自分のやりたいことを追及しているだけなのだと思った。
正直僕が好きになった時のabstractsの彼とは個人的な印象はかなり変わってしまったが、一度好きになってしまったらなかなか嫌いになれない僕は今後も彼の活動を追うだろう。
好きな人のバックグラウンドにある音楽なので彼がやろうとしているHiphopももっと深堀りして聞いていきたいなと思う所である。

VICTIM OF DECEPTION


いよいよトリのVODである。最後という事でフロアも使いライブハウス全体にメンバーが配置し回転するようなカメラワークで、他では見れないような不思議な感じの演出がとても良かった。これもまた配信でしか出来ない事にトライしている感があって彼らの努力が垣間見えてとても良いなと思った。


演奏も圧巻であった。様々な苦難乗り越えた末の貫禄というか世界観が鳥肌なしでは見れない感じだった。VODもライブを未だ生で見たことが無いが、この世が終わりのような世界観を次は生で味わいたいなと本当に思った。

ミーハーで恐縮だが、やはり初っ端の[1874]の世界観、凶悪なボーカルワーク、重さ、不穏さが本当に好き。名曲だ。



まとめ


今回は慣れないライブレポートをしてみた。
冒頭にも書いたが、今回は普段のイベントとは違い配信という点から、それぞれ配信でしか出来ないことを模索している感がとても胸を打たれる場面が多かった。(誰目線)

今こんなご時世なのは仕方ないが、何でもコロナのせいにして何もアクションしないのではなく、出来ないなりに試行錯誤した結果、配信という形で開催にこぎつけたVODの努力とライブに対する熱意がとても好感を持てた。

最近は配信などで活動を再開し始めるアーティストが増えてきた印象はある。資金面の問題などいろいろな壁はあるかとは思うが、彼らのように今できる限りの形でアーティストが表現できる場、それを見れる機会が少しずつ増えていくとよいなと思った。そしてそんな彼らの活動が報われてほしいと切に願うばかりである。

以上、そんな感じのSummer of Deception Fest 2020 Onlineのライブレポートでした。


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