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ありがとう、最高のヒーローたち。勇気を、誇りを、情熱を、ありがとう

2023年11月12日。

FC刈谷、2023シーズン最後の公式戦を見てきました。

今日はその戦いを見た人間として、今、世界と、選手のみなさんに伝えたいことを書かせていただきたいと思います。

どうぞ、よろしくお願いいたします。

正々堂々

『全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2023 1次ラウンド グループB』

FC刈谷が戦ったこのグループでは、2つのグラウンドが使用されました。

試合は1日2回、3日間連続開催。

どの日も、先に行なわれる試合はAグラウンド、2試合目はBグラウンドと異なるグラウンドを使用するように組まれていたのです。


対戦の組み合わせの都合で、A、Bグラウンドの使用回数はチームごとに異なります。

つまりは、グラウンドという大事な条件が、同グループ内で違うという、特殊な条件を課せられたグループということです。

※他会場はグループ1つに対して1つのグラウンドを使用(グループA、グループC)


さらにA、Bどちらのグラウンドも、芝の状態が良くない。

特に、Aグラウンドは多くの人が驚きの声を上げるほど、厳しい状態にありました。

私も、この状態をピッチと呼んで良いのかと悩んだほどです。

FC刈谷の試合は3日間とも、先に開催される試合。

つまり、ずっとAグラウンド。

どのチームよりも多く、この荒れ果てたグラウンドでFC刈谷は戦ったのです。


私は今年ずっと、FC刈谷を見てきました。

何度も何度も、その戦いを見てきました。

天然芝で、人工芝で、炎天下で、雨の中で……様々な環境で戦うFC刈谷を見てきました。


だからこそ、断言できます。

FC刈谷のパスは、もっと確実に届く。

FC刈谷のドリブルは、もっと勢いよく進む。

FC刈谷の選手は、あんなふうに倒れたりしない。

Aグラウンドは、素人の私から見ても怪我のリスクが高い危険なグラウンドでした。


でも。

FC刈谷の選手たちは全力で、戦いました。

『正々堂々』

どんな環境でも、どんな条件でも前を向く。

前を向き続ける。

まともなサッカーができないとすら言われたグラウンドで、彼らはサッカー選手であり続けました。

私が見たAグラウンドでの戦い。

それは、己の全てをかけてサッカーをする、前向きな生き様そのものでした。

Aグラウンドで戦った全ての選手を、全てのチームを私は心の底から尊敬します。


FC刈谷は、1次ラウンド敗退。

勝って、決勝ラウンドに行くことはできませんでした。

悔しいです。

すごくすごく悔しいです。

あのまっすぐで熱い選手たちが、昇格して喜ぶ姿を見たかったから。


でも、とても誇らしい気持ちがあります。

FC刈谷は、FC刈谷であり続けたから。

勝負の世界には、必ず結果があります。

「結果が全て」という言葉の意味も、わかっているつもりです。

でも、結果に左右されない“大切なこと”も、サッカーにはあります。

それは、前向きな気持ちです。

それは、諦めない気持ちです。

それは、絶対勝つんだとあがき続ける気持ちです。

私は、今まで、FC刈谷の選手たちが諦めた姿を一度も見たことがありません。

戦う力をゆるめた姿を、一度も見たことがありません。

「FC刈谷に、消化試合なんてものはない。勝たなくてもいい試合なんてない。FC刈谷は全ての戦いに、勝たなければならないという強い意志で臨む! 臨み、戦い抜く!」

彼らはどんなときも、いつだって勝とうとし続けた。

試合に、自分自身に。

「私は、勝利という結果を応援しているわけではない。全力で勝とうとする姿を応援しているんだ」

そう思える幸せを、ありがとうございます。

勇気

いきなり私の話になって恐縮ですが、私は精神に障害を持っています。

複数ある症状は改善してきているのですが、まだまだ、どうしようもないことがいくつかあります。


特にここ数年は、全体的に伸び悩むというか……改善のペースが遅く次のステップへと進めない膠着状態にありました。

そんな私の症状が今年、とても、すごく、良くなったのです!

ずっとお世話になっている病院の先生が、本当に本当に嬉しそうな笑顔を見せてくれたほど、良くなったのです!


理由は明確。

今年、たくさん、FC刈谷の試合会場へと通ったからです。

前を向いて戦い続ける姿に、ずっとずっと勇気をもらい続ける一年だったからです。

今、どうしてもFC刈谷の選手のみなさんに、伝えたいことがあります。

「あなたたちは、人に勇気を与える生き方をしています。だから、胸を張って、未来に向かって進んでください」

「こんなことを私が言うのもおこがましいかもしれませんが、あなたたちは、自分自身が思っているよりもずっとずっとすごいことをやっていると思います。だから胸を張って、自信をもって、未来に向かって進んでください」

きっと、FC刈谷は私以外にもたくさんの人に勇気を与えたと思います。

今も、与え続けていると思います。

だから、胸を張ってください。

2023シーズン。

あなたたちは、最高にかっこよかったです。

私には今、目標があります。

自分のように障害を抱えた人たちに、勇気のありかを伝えられるような人間になりたい。

これは、2023シーズンのFC刈谷との日々があったからこそ、持つことができた目標です。

私はまだまだ弱くて、FC刈谷の選手たちのように生きることはできません。

でも、真似してみたいと思います。

その背中を、追いかけていきたいと思います。

100分の1でも、10,000分の1でも、100,000,000分の1でもいい。

少しでもいいから、今年、私が見たFC刈谷の選手たちのように前を向いて。

前を向いて、生きていきたいと思います。

そしていつか、誰かに勇気を手渡すことができたときに、今年のFC刈谷の話をするのだと思います。

誇りと情熱の、2023年の話を。

ホーム

FC刈谷2023シーズン最後の戦い。

運転できない私は助手席で現地まで連れていってもらいました。

だからこそ。

現地まで運んでもらったおかげで残すことができた体力と気力を、会場で全て出し切ろうと思いました。

試合会場に着いたとき、先に現地で応援していた人たちの声はガラガラでした。

その“精一杯声を出して応援している人だからこそ出せるガラガラ声”を聞いたとき、全てを出し切ろうという思いはさらに強くなりました。

応援がはじまり、誰もが全力で、全力で、全てをを出し切っていることがわかりました。

全てを、超えていることがわかりました。

そして、心さえあれば、人は力いっぱい歌い続けられると、改めて、強く感じました。

私は、大きな、大きな声で歌いながら思いました。

FC刈谷のある場所がホームだ、と。

みんながいる此処が私のホームだ、と。

今年の初め、新参者である私を受け入れてくれたサポーターさんたち。

私が書いた記事や写真を見てくれた人たち、あたたかい言葉をくれた人たち。

まっすぐに私の話を聞いてくれた、FC刈谷のスタッフさん、運営会社のみなさん、関係者さんたち。

そして、熱く、熱い選手たち。

2023シーズンお疲れさまでした。

そして、本当に、本当にありがとうございました。

私は来年もFC刈谷の観客席にいます。

どうぞ、よろしくお願いいたします。

最後に一つ。

現地で見た、2023シーズンFC刈谷の最後の公式戦。

たくさん、たくさん写真を撮りました。

2023年11月12日は、今までの人生で一番たくさん写真を撮った日となりました。

その写真は、Instagramで、少しづつ公開していきます。

みなさんが正々堂々と戦い抜いたことを、世界に伝えていきます。

誇りをもって「伝えたい」と思える姿を見せてくれて、本当にありがとうございました。

そして。

その伝えたいという思いが、私をまた一歩前へと進ませてくれました。

熱きサッカーチーム、FC刈谷。

あなたたちが、あなたたちこそが、ヒーローです。


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