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なぜうちの会社は思うようにIT投資が進まないのか

固い切り口で始まる話なんですけど、なるべくスッと入ってくるように、会話調でエントリを書いてみました。

「IT投資っていう言葉から、どんなことをイメージできる?」

「パソコンを新しくしたり、ソフトを買ったり... ホームページを作ったり、そういう感じのイメージしか持てないです。」

「だとすると、毎年毎年すごくお金をかけるべきものだと思う?」

「そうでもないっすね...使えるなら使い続けたいし、パソコンなんかは車と一緒で動けばいいと思うんで」

「でも、新しくなればサクサク動くようになってストレスは減るし、便利なソフトを買えば、自分の仕事が楽になる。その可能性は高いよ。」

「そう、そうなんですよ。でも、なかなか上を説得できなくて」

「投資をしたことがないと、難しいよね。そもそも「投資」という言葉は、利益を得る目的で資金を出すことを指すんだ。君のパソコンが新しくなれば、会社は利益を得ることができるかな...?」

「僕のパフォーマンスが上がるので、利益だって上がりますよ!」

「期待してるよ(笑) このやり取りでわかってもらいたいのは、IT投資がいかにちぐはぐなものになりやすいか、ということなんだ。

「何がちぐはぐなんですか?」

「投資に見合ったリターン、期待値のズレがあるってこと。投資をしたらリターン(利益)がほしいだろう。でも、IT投資の場合、かけたお金に対する見返りがお金で返ってこないことがほとんど。

「株みたいに、お金で返ってこないのは当たり前じゃないですか」

「お金を使う以上、何かしらのリターンは絶対に必要。そのIT投資をやったら「売上が増える」か「コストが下がる」ことが見えないと、企業はお金を使う気がしないわけ。」

「でも、パソコンがないと仕事できないですよ。コスト以前の話だし、それこそ経営者のITリテラシーの問題もあるのではないですか?」

「リテラシーの問題に行く前に、経費と投資を勘違いしてるのが気になるね。検討の余地すらなく、事業運営上なければならないものを提供するのは投資とは呼ばない。経費になる。社員に交通費を支給することを投資と呼ぶ人はいないだろう?

「必要経費ぐらい出してくださいよ、それでいうなら。」

「ご名答(笑) でも、パソコンがないと困るはわかりやすいけど、こういう環境にしないと困るとか、そういう目に見えないものはわかりにくいよね。ITが良く分からない人に対して、IT投資で刺さるポイントを見つけるのは、なかなか大変なこと。」

「僕だって、ITよくわからないのに」

「多くの企業で、同じようなことが起こってるよ。”こうやってITを使えたら、明らかにこんなメリットを享受できる”というイメージができず、それを具現化するために何が必要なのかを知ってる人もいないし、人が余っていることはないので推進力が出ず、前に進むことができない。

「結局、どうすればいいんですか?」

「結論から言えば、投資をするしか無いよ。お金を出してやってみないと、成功も失敗もわからない。何もしないのが最大のリスク。だけど、失敗したくはない。投資したら売上がグンと上がるものでもない。

だから、IT投資を成功させるにはコツが必要なんだ。」

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みたいな書き出しで始まる「難しいことは置いといて、IT投資を成功させるコツを教えてください」的な本が作れないかな〜と思っています。

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