見出し画像

2020みちのく旅行記5

三日目。
新潟を出て長野へ向かう。
観光のメインは山形と考えており、その先は移動ついでに何かあったら寄ってみようみたいなアバウトさだった。

新潟。ご飯は美味しいし、日本酒も多いし、最高なんだけど、如何せん、観光するところが…その、あまりない…。
行ってみたいなと思ったのは佐渡島で、それはさすがに無理だ。それでも、「旅をする時は車以外の乗り物に一度は乗る」というポリシーに基づき、観光船を調べてみたところ、あったのだ。
月岡温泉のすぐ近く、しかも移動方向に。


阿賀野川ライン下りという初耳の観光スポットに朝一で向かう。
平日だったので、何時から営業しているかは前もって調べておいた。その時間より少し前に着くと、誰もいなくて静まりかえっている。お客さんの姿もいない。

不安になりつつ、営業時間まで待っていると、係員らしき人が来て、営業しているのを確認出来た。しかし、客は私たち二人だけ。それでも船を出してくれると言うが、申し訳なくて遠慮しようと思ったものの、よくあることですから!と明るく言って下さったので、お言葉に甘えることにした。

船を操る船頭さんにガイドさん、私たちの計四人しか乗らないにしては立派過ぎる船で、益々恐縮しつつ、船下りを楽しんだ。

ガイドさんはスナックとか開いてくれたら楽しそうなおばさま…いえ、お姉様で、歌も披露して下さった(関係ないが、このガイドさんが母の友人であるヤスコにそっくりで、密かにヤスコと呼んでいた。ヤスコは居酒屋をやっている)。
ナチュラル貸し切りだったので、やりにくかったろうに、ずっとガイドして下さり、申し訳なさが倍増。景色は綺麗だし、色々教えて貰えるし、近くまでおいでの際は是非お寄り頂きたい。

観光船とかロープーウエイとかに目がない。大抵安くはないけど、大変楽しい。外国に行っても船に乗れる機会があれば大抵乗っている。

ロープーウエイのお勧めは真冬の新穂高ロープーウエイ。山頂まで行くと、マイナス14度とかで猛吹雪だったりして、大変楽しい。そんな中でも冬山登山に出かける人々を見かけて、世の中には色んな人がいるなと思える。


観光船を下りた後は、その近くにあった神社に寄ってみた。ここの階段が思いがけず、殺しにかかって来るようなもので、ぜいはあ言いながら登りお参りしたところ、カメムシが大発生していて、大変なことになっていた(これはその夜の旅館でも思い知るのだった)。苦手な人には地獄のような光景だろう…。

そして、新潟を離れて長野へ。どうやって行こうと悩んだが、高速道路でピューと行くよりも地道なら道の駅巡りも出来るではないかということで、山道を延々進んだ。

すると、途中、養鯉場が延々とある地域を通り過ぎた。
どうも錦鯉の養殖で有名な地域だったようだが、こんな山奥で?と驚くような場所だった。なので、また作り話を始め、クマに聞き流される。

余談であるが、浅学なわたくし、養鯉場がどう読めばいいか分からず、ググりました(検索バーに「養鯉場 読み方」というのが最初に来てほっとしたりもしました。ちなみに「ようりじょう」)。


山を幾つも越え、グーグルマップ先生に騙されながら(グーグル先生はとかく最短距離を教えがちなので、こんな道を通るのは無理です!と何度も叫んだ)ようよう長野の旅館に着く。

渋温泉の金具屋さんは一度行きたいなあと思いつつ、行けていなかった。渋温泉も小さな温泉街で、道が狭くて、何処から旅館に行けばいいか分からずぐるぐるしてしまった。車で行かれる方は迷ったら旅館に電話して聞くのが一番早いです…。

金具屋さんは話に聞いてた通りの素敵さで大変満足だった。…ただ、もしも行かれる方には(特に女性)注意点を。

宿には素敵なお風呂が幾つもあるのだが、ほぼ、洗い場がない。大浴場的な位置付けのお風呂にも、カランは一つだけなので、各所にある貸し切り風呂で先に髪や身体を洗った方がいい。
しかも、シャワーがなくカランだけで、お湯と水を自分で調節しなきゃならない昭和的設備のところもあるから要注意である。

あと、撮影禁止って書いてあるんだけど、撮影する女子いるよね…。おばちゃんでもやっぱお風呂にスマホ持ち込まれるのはいやだからさ…気をつけた方がいいよ…。

(旅館の猫。大変可愛い)

(夜も素敵)


しかし、忘れられないのがお風呂で一緒になったマダムに、使い終わった洗い場をどうぞと勧めた時、マスクをしてらして、「なんて意識の高い!風呂場までマスクとは!そこまで!」と驚いたものの、頭を洗おうとしたマダムが「やだ!マスクしたままだった!」と叫ばれた事件である。もうマスクと一体化するよね…。

そして、夕食会場では若い旅館スタッフさんたちがガムテープを持って必死で何かしていて、ゴミでも取っているのかと思っていたのが、カメムシだったという…。もう大変、カメムシ…。

つづく。
次回で終わるはず。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?