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【カスタマーサポート】問合せ管理の基本

私はテクニカルサポート・カスタマーサポート・カスタマーサクセスといった、アフターサポートの仕事に20年近く携わってきました。
その経験から、いくつか note を書いてみようと思います。


カスタマーサポートの業務で、多くのボリュームを占めるのは、顧客からの問い合わせ対応だと思います。

【問い合わせの入口】
電話・メール・チャット・問い合わせフォームなど様々な問い合わせ方法が考えられます。
営業担当者からサポートチームへ依頼が来る場合もありますし、
経営層の方と知り合いのお客様の場合は、そちらからの問合せが入る場合もあるでしょう。
電話での問い合わせは、通話時間中は他のことが何もできない、などの理由から、電話での問い合わせ窓口を設けない、または電話番号にたどり着くまでにFAQなどへ誘導して、自己解決を促す企業も多いようです。
企業方針として、どのような姿勢でお客様と向き合うのか、という部分が現れる部分だと思います。

【問い合わせの履歴管理】
お客様からの問合せはすべて、履歴を残し管理することが理想です。
もし、同じお客様から数か月後に再度問合せがあった場合に、過去の記録を閲覧でき、前回の対応を踏まえた受け答えができると、お客様の安心感にもつながります。
これは、問い合わせの入口がどのような形であっても、電話応対だけで解決したとしても、履歴を残しておきたいものです。
また、これらを集計しておくことで、どのような問い合わせが多かったのかを分析することができます。
問い合わせが多いものは、問い合わせが発生しないような仕組み作りにつなげることで、サポートコストの削減にもつながります。

【問い合わせ状況の管理(ケースハンドリング)】
基本的には、以下の様なステータス管理が必要です。
①新規の問合せ
②内部的に問い合わせ対応に着手した状態(対応中)
③問い合わせに対してお客様に回答した状態(回答済み)
④問い合わせに対して、具体的な内容を質問する状態(顧客への確認依頼中)
⑤お客様へ ③ または ④ でボールが渡った後、何らかの返信があった場合(返信あり)

お客様へ「回答済み」になった後、完了したら、
問い合わせ対応のステータスを「クローズ」にし、対応完了となります。


カスタマーサポートの良くあるKPIとして、クローズタイムを定量評価に使う場合があります。これは問合せが発生してからクローズするまでの時間を短くできれば、顧客満足度が上がり、サポート工数も少なくできる、という考えからですが、
しかし、クローズタイムを短くすることに固執すると、お客様の満足度は下がります。
企業として、淡々と問い合わせに対して回答するのではなく、お客様のかゆいところに手が届くサポートを心がけることが、カスタマーサクセスにつながると思います。

ここ数年、カスタマーサクセスを謳う会社が増えました。
しかし、カスタマーサクセスは、カスタマーサポートの延長線上にあることを忘れてはいけないと思います。


キーマインズ合同会社


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