全ての体育会学生に伝えたい。アスリートとビジネスの両立の秘訣をサーフィン田岡なつみ選手に聞いた。
お父様が会社を経営しながら、サーフィンを趣味で楽しみ、サーフィンが当たり前の環境に育ち、自然と自分も波待ちをするようになった。気がついたら日本選手権で優勝し、世界の舞台で闘っている。笑顔が素敵過ぎる美人サーファーで有名なロングボードの田岡なつみ選手を紹介したい。彼女はマイナビで働きながらプロとしてもサーフィンとして活躍している。
こちらはマイナビさんの記事
https://athlete-career.mynavi.jp/interview/001/
『今回のテーマはアスリートのキャリア。』
体育会学生にも3種類いる。
①好きなこと1点集中派
就職なんてする気ない。私はやってきたこのスポーツが好き過ぎる。そのスポーツをやっていない自分は、自分でない。小学生1年生からやっていれば大学4年までやったとして競技歴は16年になる。16年もやっていれば既に世界で闘えるレベルなのか、国内レベルなのか、趣味レベルなのか、自分が一番自分の実力を知っている。
その競技をプロとしてやるという事が出来上がっているスポーツかどうかでこのタイプの方は意思決定が簡単かどうかが決まる。日本では、野球、サッカー、バスケ、相撲、ゴルフあたりがそのいい例だ。一方、それ以外のスポーツはスポンサー探しに苦労しながら、夢に向かってトレーニングとゲームを繰り返すのである。
このタイプの悩みは、収入と自分のパフォーマンスと試合結果とのバランスだ。30代になると家庭や子供の事を考える時期となり自然と生活に関して使うお金が増えてくる。
②ビジネスとスポーツの両立派
これは社会人リーグのような日本最高峰のレベルで競技に参加しながら、仕事のキャリアは仕事のキャリアとして積むタイプだ。競技でいうとアメフトが象徴的だ。アメフトXリーグに所属する選手は、平日は普通にフルタイムの社員として企業の中で働いている人が多い。ちなみに私がIBM時代は、週4〜5でお客様や先輩と飲み会がある中、ゴールドジムに行ける時間をつくっていた。ちなみに、この②でも考え方によって3つに分かれる。
②-1、勝てるチームづくりに熱狂する人
②-2、競技そのものやそこにいる仲間とのコミュニティを楽しむ人
②-3、マイナーリーグをメジャーにしようとする仕掛けをする人
②全タイプ共通の悩みは、僕の人生は本当に今のキャリアで良いのだろうか?スポーツに熱中しているレベルで仕事に熱中出来たらなんて素晴らしいのだろうか?そんな仕事に出会いたいというものだ。
僕は経営と組織開発という観点で自分の天職のような仕事に出逢えたのがラッキーである。IBM時代は仕事は面白かったが、今振り返ってみれば仕事終わってからの麻雀や、ゴールドジムで汗を流すことばかり考えていた。腐ってたなぁ。
③体育会風学生
体育会ですよね?と聞くと、いや私はそれほどでもと謙遜される方がいる。(個人的には自分がやっていたスポーツを胸を張ってやっていたと話して欲しいと思っている。スポーツは成績が全てでないと私は思う)
仕事を横流ししているだけの採用担当マンは、体育会の部活に属しているからという理由だけで、上司に彼は体育会学生なので根性があります!と言ってしまう場合がある。
どこの大学で、何の部活なのか、何故その部活を選んだのか?試合には出れていたのか?どんな、役回りだったのか?競技の中でどんな事を気にしていたのか?どんな嫌な事と向き合ってきたのか?など様々聞いて欲しい。
チームの中には試合に出れていなくとも、必ず、裏方で支えてくれる人がいるし、キャプテンの意思決定に反対してそむく人もいるし、賛成するけどやらない人もいる。その逆も然りだ。
この体育会風学生出身の悩みは、幅広過ぎて一概には、わからない。
とにかく、体育会学生は、自分と競技との関係性をクリアにしてほしい。個人的にはやれるうちは熱中すれば良いと思う。だってたった一度の人生だから。
そして、競技をしながらセカンドキャリアは考えれば良い。だって、我々100歳まで生きるとしたら、引退してからが長いから。
なお、田岡なつみ選手は②のタイプの方なのかと思いきや、①のタイプであった。
サーフィンの世界市場は130億ドルを超えるそうだ。一方日本の競技人口は60万人とのこと。
「レジャー白書2018」によると、「参加人口」は下の表をご覧いただきたい。※「レジャー白書2018」の定義は1年に1回以上、当該スポーツをおこなっているだ。
彼女に聞いてみた。ほかの選手と何が違うのか?
答えは本質だった。
どの選手よりサーフィンが好きだとのこと。空気を吸うように風を読み、波の崩れ方をみてると事前とパドルをしているのだと思う。彼女からはその純粋さが染みるように伝わってきた。
彼女に聞いてみた。将来何を成し遂げたいのか?
すると、世界一です。日本一になった時、海から上がった私をみんなが笑顔で迎えてくれた。幸せだった。あれを世界のレベルでやりたい。
彼女に聞いてみた。世界一になったら何が実現出来るのか?(世界一になりたいもいいけど、なったらどうなるの?この続きの物語を語れるアスリートは少ない。少なからず、僕はこの後の物語を聞きたいのだ)
例えば、ラグビー日本代表でいうとこれだ。
(ラグビー日本代表のVISIONのリンクへ)
すると、私がきっかけでサーフィンを知らなかった人がサーフィンをやるきっかけをつくれたら幸せです。
この一言で田岡なつみのVISIONが出来上がった。
『日本のサーフィンファン人口を100万人に。』VISION by 田岡なつみ(仮)
これを発見した時の彼女の笑顔が忘れられない。
まずは、来年2020年2月の初戦(オーストラリア)での優勝している。そして、5年後のフランスオリンピックでサーフィンがショートだけでなく、ロングボードが競技として選ばれる事を心から応援している。
その頃にはきっと田岡なつみは“時の人”になっているだろう。この笑顔を武器に。
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