【投資】自身の日本株の投資スタイル〜小型株の場合
先日のnoteでは、日本の大型株に対するスタンス/スタイルについて紹介させていただいたので、今回は小型株について。
好きな小型株の特徴
自分が買いたいと思う銘柄を探す際には、まずはネット証券口座のスクリーニング機能を活用します。
個人的には以下の特徴の銘柄が好きです。
時価総額は100億円以下(機関投資家の投資対象から外れている)
ROEは15%以上(既存ビジネスの収益性が高い)
PBRは1倍以下、あるいはPERは20倍程度以下(割高ではない)
流動資産比率40%以上(資本効率に改善の余地あり?)
実際にスクリーニングしてみる
これらの条件でスクリーニングしてみると、今日の段階では以下のような検索結果になります。全4,577銘柄から、時価総額100億円以下で1,527銘柄、ROE15%以上で230銘柄、PER20倍以下で184銘柄、PBR1倍以下で57銘柄、そして最後流動比率40%以上で43銘柄まで絞られました。
具体的な中身を見ていきます。例えば時価総額順に並べると以下の銘柄群になります。そこから1つ1つ、ピックしてより詳細を見ていく感じになります。特にこの銘柄群は、不動産、建設業系が多いので、新しく調べるとなったらそれ以外のところを優先するようにしています。
いま注目している銘柄例
こうしたスクリーニング、その後の個別のリサーチを通じて、今保有している、あるいはポジションを構築中の銘柄を2つ程度ピックアップして紹介します。
(株)セレスポ(9625)
1つ目の例は、(株)セレスポ(9625)です。上記の検索結果でも出ていますが、イベントの企画・制作・請負会社で、スポーツ大会やセレモニー、会議・展示会・地域振興催事などのイベントやプロモーションの企画立案、設計から会場設営・運営までの一貫したサービスを提供している会社です。
時価総額50億円程度、ROE20%ですが、PBR0.5倍未満と、これだけ見ると「ビジネスの収益性は良さそうなのに、なんでそんなPBRなの?」って感じです。そこに関しては会社四季報でも言及がある通り、前期急増したコロナ感染防止対応業務の大幅反動減、それから東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会のテストイベントを巡る独占禁止法違反で、入札参加停止措置期間があったことにより、今年度の売り上げは半減、利益も90%減見込みであることが大きく影響していると考えられます。昨期の実績ベースでのROEは20%ですが、今期の予想ベースでは約2%程度のROE予想です。
コロナ関連、不祥事からの正常化、そして現在の高い流動資産(現預金で80億円と、時価総額をうわまわる現預金残高!)をベースに今後ビジネスの積極拡大余地(あるいは株主還元)もあるのでは?という期待、などから、現在低迷している株価近辺(900円未満)で少しずつ購入しています。決算期は3月末とのことで、次回の株主総会は来年の6月末頃かとは思いますが、株主総会の雰囲気から、もっと好感度が上がるようであればさらにポジションを大きくしていくという感じでしょうか。
(株)ニッソウ(1444)
2つ目の例は、(株)ニッソウ(1444)です。法人向け不動産リフォーム会社で、中小規模の不動産会社向けを中心にリフォーム工事(現状回復、空室対策リノベーション、ハウスクリーニング)の施工管理を行っています。当方は2021年の半ば頃、名証上場時から保有しています。当時のスクリーニング条件に引っかかって投資を開始したのですが、現状はROEがビジネス拡大を目指してコストアップしていることから低下、あとPBRはずっと1倍以上ですので、現状のスクリーニングには引っかかってきません。時価総額は25億円程度と、まだまだ小さい会社です。
時価総額が小さいため、市場からの注目はほとんど当たってない銘柄ですが、ベースとなっている原状回復のビジネスの収益性が高いこと、またバランスシート上のキャッシュ比率が高いこと(当時で総資産の半分がキャッシュでした)などを材料に購入を開始しました。
これくらい小さい時価総額の企業だと、株主総会での社長・役員陣との距離も非常に近く、会社の雰囲気や、社長の熱意などがダイレクトに伝わります。こちらにも質問機会は十分にあり、いろいろとこちらからも株主として提言ができるのがいいところです。
ネックは…やっぱり時価総額が小さすぎるってことですかね。まずほとんど流動性がありません(笑)買いたくても買えない、そして売りたい時に売れないというリスクが大きい銘柄です。また、足元しっかりとビジネスが運営されていて、徐々に規模も拡大していますが、やっぱりそれが市場で広く認知され、評価され、そして買いに繋がらないと株価は上がってきません。この会社に関しては引き続き継続保有ですが、「時価総額はあまり小さすぎてもダメかもね」と学んだ銘柄でもあります。
このほかにも幾つか、時価総額のレンジでいうと20億円程度から1,000億円程度までの中小型株を保有しています。そのあたりの紹介はまたおいおいやっていけたらと思います。