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情報が多いからこそ鵜呑みにしない習慣を時間軸をキーワードにもつ

楠木さんは声が素敵だと思う学者さん。なので、この本はアタマの中で彼の声を再生しつつ読んでいました。

「ストーリーとしての競争戦略」以降、著書が出ると読んでいますが今回の本は特にユニークでした。端的にいえば、いまトレンドになっていることや脅威になっていることも、数年・数十年前にはまったく違う話だった、ということを「逆タイムマシーン」と名付け分析した一冊。

いわゆるクリティカルシンキングの文脈にある本なのですが、情報に接してもつい「本当なのかな?」と疑ってしまいがちな自分からすると、まさにその通りと思うことは多々ありました。

特にシリコンバレー=優秀=日本も見習うべき、みたいな文脈の滑稽さというのは、アントレプレナーシップのトレンドについてまったく同じように感じていました。場所の一部、時代の一部を極端にトリミングして編集された情報は耳障りもよくさっと体にはいってきます。(特にいまは「わかりやすさ=価値」ですからね。)でもそれは加工食品と同じで、長い目でみると自分のためにはならないんです。

ファクトフルネスを読まれて面白かった方は好きな本だと思います。(たぶん著者ご本人もこの本を意識されているのかな。)

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逆・タイムマシン経営論 近過去の歴史に学ぶ経営知(楠木健・杉浦泰、日経BP、2020年)

【本日の朝食】

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自家製クルミパン、ソーセージ・温野菜・たまごのプレートにて

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