見出し画像

ドッグセラピーの意味について考えてみる

ドッグセラピーとは,

「動物を使った治療方法であるアニマルセラピーの一種で,高度に訓練された「セラピードッグ (Therapy dog) 」を介在させることにより,高齢者や認知症,自閉症など様々な障害を持つ人々に対し心や身体のリハビリテーションを目的としたプログラムを実施することである」(Wikipedia)

と定義されています.犬だけでなく、ヨーロッパ諸国では馬によるホースセラピーやイルカによるドルフェインセラピーなるものも盛んに行われているようです.

今回は様々なアニマルセラピーの紹介ではなく,私が身近に体験したドッグセラピーとその意味について考えてみたいと思います.

画像1

この写真の犬は,僕の実家で飼っている愛犬です.「高度に訓練された」わけでも「すごい技術を持ってる」わけでもなく,可愛さのあまり「高度に甘やかされた」犬です.

元々の性格が人懐こくて,全く人見知りのない,誰にでも懐くこの愛犬は,セラピードッグとして週末にとある病院を訪れます.病院に到着するとすぐに,廊下を全速力で走りながら,患者さんのもとへと力の限りしっぽを振り近づいていきます.

この愛犬の登場を今か今かと待ち侘びている患者さんたちは,週末に会えた瞬間に「今週も生きてても良かったぁ」と思うそうです.ここで,愛犬はただただ可愛いから患者さん達が癒されてるだけではないと思いました.

はっと気付いたのは,「全力でしっぽを振る」というのがポイントだということ.しっぽを振るというのは「あなたに会えて嬉しい」という犬からの強力なメッセージ.

つまり,患者さんは「この子はこんなにしっぽを振るくらい喜んでくれて,私を必要としてくれている.コロナ禍で家族との面会もできないこの状況でも,まだまだ私を必要としてくれてる子がいるんだ.この子のためにも長生きしないと」といった存在承認や生きる希望を与えてるのだと思いました.

これって凄いことだと思いませんか?このことを受けて,僕自身もこれからも,患者さんに「会えて嬉しい」「生きててくれてありがとう」というメッセージを伝え続けたいと思いました.

以上,実家のわんこから学んだことでした.

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?