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テクノロジーで進化するビジネス note.1

テクノロジーを活用して、各分野をリードする企業が、ビジネスをどう進化させているのか、どんな新しい価値の創造・ビジネスの創造をしているのか。事業の面白み、企業の強み、求められている人物像などもお伺いしました。インタビューを通して探ります。 

Salesforceマーケティング・クラウドの優位性

株式会社セールスフォース・ドットコム 
専務執行役員 ジェネラルマネージャ 
デジタルマーケティング・ビジネスユニット 兼 クラウドセールス 兼 韓国リージョン 笹 俊文 氏

大学卒業後、1990年プライス・ウォーターハウス入社。JD Edwards(現・日本オラクル)、日本アリバ(現・SAP Ariba)、インフォアジャパンなどを経て、2011年よりセールスフォース・ドットコムに参画。公共・金融業界を担当する営業技術部を統括し、2014年6月よりMarketing Cloud本部を立ち上げ、現在はB2C Digital Marketingのソリューションのみならず、すべての製品営業部を統括。趣味:音楽制作と語学(英語、中国語を話すトライリンガル)。
セールスフォース・ドットコムは、音声認識でのショッピング、自動運転でのドライブ…。AIやロボット、IoTといった、第4次産業革命の技術革新により、 目に見えるカタチで私たちのライフスタイルは変化しています。すべてがスマートデバイスでつながり、顧客体験が進化するこの世界で、真の意味での業務改革を実現しながら、企業とお客様のつながりを再定義し、時代に合った素晴らしいサービスを提供するお手伝いをしています。

Q:セールスフォースに入るまでのご経歴を教えてください。

大学までは、音楽漬けの日々を送っていましたね。音楽はいまだに大好きで、バンドも続けています。大学3年生のときに1年休学してイギリスに留学したんですが、帰国して復学したら、もう就職活動の時期がだいたい終わっていました。それで大学の先輩に相談し、先輩の会社を受けに行き、入社したのがプライス・ウォーターハウスでした。

当時プライス・ウォーターハウスは130名規模、ITコンサルティングに力を入れていく変換期でした。それまでプログラミングなど勉強したことがなかったのですが、プログラミング研修の成績はダントツの1位。小さなときからヘリクツばかり言っている子どもで、知らず知らずのうちに論理思考が身についていたのだと思います。当時はプログラミングが楽しくて仕方なかった。そのままITコンサルタントとして、大規模システム改修プロジェクトのメンバーに入りました。

入社から4年後、ERPパッケージベンダーのJD Edwards(現・日本オラクル)に移りました。当時関わっていたプロジェクトでJD EdwardsのERPパッケージを使用しており、その経験を活かしたいと思ったからです。私はJD Edwards日本法人の5人目の社員でした。すでにERPパッケージを使いこなしていたこともあって、すぐにマネジャーに昇進したんですが、そこで苦労しましたね。第一に、ビジネス英語が全然できなかった。しかし、上司はアメリカ人ばかりです。彼らを説得しようと努力を重ねていたら、数年で英語がかなり上達しました。採用面接も担当しましたが、基本的にJD Edwardsは無名の会社でしたから、採用は大変でした。私が選抜するというよりも、なぜ私がここにいるのか、JD Edwardsの製品がどれだけ素晴らしいか、3年後、5年後のビジネス展望・将来像を具体的に説明して、安心してもらう面接でしたね。

幸運だったのは、JD Edwardsが「サーバント・リーダーシップ」の会社だったことです。若くしてマネジャーになったので、サーバント・リーダーシップという考え方は非常にありがたかったです。実力ある年上のメンバーの皆さんが私の部下にいたのですが私はサーバントに徹して彼らをフォローしていけばよいのですから。このマネジメントスタイルは、いまも変わっていません。最初に本当に良い環境でマネジメントを学ぶことができました。最終的に、JD Edwardsでは、コンサルティング・プリセールス・営業・アライアンス・マーケティングの部門長を歴任しました。社長とバックオフィス以外の仕事は、ほぼ全て担当しました。部門の立て直しも行いました。

次の日本アリバ(現・SAP Ariba)は、米アリバ社とソフトバンクの合弁会社で、私はまずマーケティングを担当しました。「半年でアリバを一気に有名にしよう!」という目標のもと、短期間でジョイントベンチャーのパートナーシップを組みながら、大規模イベントを開催したり、メディアに打って出たりしました。CMO、Channel VP等を務め、もちろん大変でしたが、やりがいも大きな仕事でした。

その後、今一度ゼロからのスタートアップを経験したく友人のベンチャー企業を少し手伝ってからインフォアジャパンに転職しました。慣れ親しんだERPの世界でしたから、すんなり入っていけました。JD Edwardsは会計・流通が中心でしたが、インフォアでは生産管理を担当。未知の分野を学べる楽しさもありました。中国出張が多かったのも新鮮で嬉しかったですね。

そして、2011年にセールスフォースにやってきました。

お客様の「おもてなし文化」を高めることが重要だ

Q:セールスフォースではどのようなことをしてきたのですか?

最初に就いたのは、未経験分野である公共部門担当のプリセールス部門シニアディレクターです。入社してすぐに極めて短期間で公共サービス向けの新システムを立ち上げるプロジェクトを担当。これがうまくいったことで軌道に乗り、金融業界も担当することになって、最初の3年は目の回る忙しさでした。

転機は2014年にやってきました。日本で新しくマーケティング・クラウド部門を立ち上げることになり、その責任者に抜擢されたのです。既存のBtoB向けに加え、BtoC向けのポートフォリオを創るため、企業買収も行いました。アジア&パシフィックの上司などと密に連携を取ってビジネスを軌道に乗せ、優れたメンバーが集まる良いチームを創ることができました。そして3年後、事業が成長しプロダクト軸の事業部編成へと組織変更となりました。その後、私はマーケティング・クラウドだけでなく、全製品の営業部を統括するポジションに就いて、いまに至ります。

Q:セールスフォースのマーケティング・クラウドの優位性を教えてください。

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(https://www.isssc.com/special/interview/tech/4297)

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