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初めてドルトムントを訪れた時の話(前編)

2015年夏、サッカー観戦のために初めてドルトムントを訪れた。
ミュンヘンから空路デュッセルドルフへ移動し、デュッセルドルフ空港からDB(ドイツの国鉄)の特急電車に乗り継いで約50分、香川選手所属のBVB対原口選手所属(当時)のヘルタベルリンの試合2日前の夜にドルトムント入りした。

翌日、スタバで軽く朝食をとった後(ドイツまで行っても日本にいるときとほぼ行動が同じ(;^_^A )街をウロウロしてた時に、一番の繁華街AltermarktでBVBのファンショップを見つけたので、ちょっと見ていくことにした。が、中の灯りは点いてて人もいるようなのに鍵がかかってて入れない。諦めて立ち去ろうとした時、通りかかったひとりのじーさんが話し掛けてきた。
じーさん「そこ改装中で今は休みじゃよ」
俺「そうなんすか?知らなかったっす。あざっす」
立ち去ろうとすると、
じーさん「すぐ先のGaleriaっていう新しくできたショッピングモールにもファンショップがあるから行ってみるがよい。場所は分かるかね?」
俺「いや、知らないっす。でもすぐ分かると思うんで行ってみます」
立ち去ろうとすると、
じーさん「中国人かな?」
俺「いや、日本人っす」
じーさん「よかったら案内してあげよう」
俺「大丈夫っすよ、申し訳ないですし…」
じーさん「いーから、いーから、ついて来なさい」
俺「そこまで仰るなら…かたじけない」

じーさん英語が喋れたのでドイツ語がかなり怪しい俺のために英語で会話してくれた。

聞くと、じーさん5年ほど前に息子家族と一緒に日本へ旅行に行き、道中沖縄を訪れたそうな。その時、地元の人に道を尋ねたら、回り道してまで目的地まで案内してくれたことにいたく感動し、それ以来日本と日本人が大好きになって、日本人と見るやお返しをしてるとのこと。
ショッピングモールに着くまでの間にも、「ここが地元の新聞社ルールナハリヒテンじゃよ」「ここは歴史ある教会でナントカカントカって伝説があってのう…」など街を案内してくれたり、ファンショップでは「彼は遥か日本からわざわざ我等がBVBを応援に来てくれたんじゃ。カタログくらいいいじゃろ?」とかショップの人に言って(たぶん)、分厚いカタログなんかをゲットしてくれたりした。
結局何も買わなかったが、なんやかや世話になったので、厚くお礼を申し上げて立ち去ろうとした。すると、
じーさん「もしよかったら市内をもっと案内してあげよう。産業遺産とか面白い所が沢山ある。あと、友人とビールを飲む約束をしとるんじゃが、君も一緒にどうじゃ?時間はあるかね?」

後編につづく…

(写真はAltermarkt)

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。これからもよろしくお願いします!